堀越氏

堀越氏と瀬名氏の歴史

概要

堀越氏は、清和源氏の流れを汲む今川氏の一門に位置する一族で、初代は今川貞世（了俊）です。足利氏の家系にあたるこの家系は、遠江を拠点に活動し、駿河今川氏とも関係があります。今川氏の一派として知られる堀越氏は、同じく遠江に根付いた瀬名氏と密接に関連しており、双方の歴史は切っても切り離せません。

堀越氏の歴史

南北朝時代に活躍した今川貞世は、かつて九州探題という重要な地位にありましたが、政局の変化に伴い失脚し、遠江と駿河の守護に任命されました。これを受けて、彼は「堀越」と名乗ることになったのです。貞世の孫である貞相の代には、今川の姓を名乗ることが許され、再び家の名前を称することができました。

1459年、堀越氏は斯波氏と対立し、「中遠一揆」と呼ばれる反乱を引き起こしました。この戦乱の中で堀越氏の範将は戦死し、その所領は一時的に室町幕府に没収されましたが、後に彼の子、貞延に再び与えられました。

1475年、貞延は今川義忠と共に挙兵し、斯波氏と戦いましたが、その戦いで命を落としました。彼の子は、長男が瀬名姓を名乗り、次男は堀越姓を継ぎました。これにより堀越氏は次第に今川氏の影響下に入っていくことになります。

1536年に発生した花倉の乱では、家督相続争いの中で堀越氏の貞基が巻き込まれ、敵の勢力に加担しますが、結果として敗北しました。これにより堀越氏はその力を一時的に削がれ、今川氏に対して反発が生じていきました。

瀬名氏との関係

堀越氏の一族である瀬名氏は、堀越貞延の長男である一秀から始まります。彼は名を与えられ、今川氏の家臣として活動しました。また、彼の子孫には徳川家康の正室である築山殿がいます。瀬名氏は堀越氏と同様に、戦乱の中でその運命を共にしながら生き延びてきました。

翌年1560年の桶狭間の戦いなど、数々の戦を経て、瀬名氏もまた徳川家に仕え、江戸時代の旗本として名を残しました。ここでの活躍は、脱藩が相次ぐ乱世の中でも、彼らがどのように生き残りをかけてきたかを示しているでしょう。

堀越氏の現代における存在

堀越氏はその後も歴代の武士階級として高い地位を維持しており、その子孫は江戸幕府中で旗本としての地位経歴を持っています。特に、堀越定次が徳川家康に仕えたことで、彼の系譜は後世にわたって影響を与え続けました。昨今の研究からも堀越氏および瀬名氏の重要性が再確認され、彼らの歴史が日本の戦国時代を理解する上で重要な位置を占めていることは間違いありません。これからも、彼らの系譜を辿ることは、武士の精神や日本の歴史を知るための興味深い手がかりになるでしょう。

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参考文献

• - 『寛政重修諸家譜』巻第九十五
• - 『寛政重修諸家譜 第一輯』（国民図書、1922年）
• - 『寛永諸家系図伝』
• - 『御九族記』や『藩翰譜続編』の編纂

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