塩崎潤

塩崎潤の生涯と業績

塩崎潤（しおざき じゅん）は1917年に愛媛県松山市で生まれ、2011年に93歳で亡くなるまで、日本の政治や行政に多大な影響を与えた人物です。彼は、衆議院議員としての活動に加え、大蔵官僚としてのキャリアや翻訳家としての顔も持ち合わせていました。

教育と初期のキャリア

松山中学から旧制松山高校を経て、東京帝国大学（現・東京大学）法学部政治学科を卒業した塩崎は、1940年に高等試験行政科に合格し、1941年に大蔵省に入省しました。主計局に配属されたことで、彼は税制に関わる重要な役割を果たすことになります。1942年から1945年にかけて多くの税務署長を歴任し、その後も主税局や広島国税局、大阪国税局での要職を務めました。

政治家としての活動

1967年に大蔵省を退官すると、塩崎は自由民主党から政治活動を始めました。1968年の参議院議員通常選挙では落選しましたが、1969年には衆議院議員に当選、その後8回の当選を果たしました。自民党内では宏池会に所属し、1970年の「大平クーデター」では党内の改革を主導しました。

1982年には第1次中曽根内閣の経済企画庁長官として初入閣し、1990年の第2次海部内閣では総務庁長官を務めました。特に、税制改革において重要な役割を果たし、自民党税制調査会の重要性を高める功績を残しました。

晩年と遺産

彼の政治家としての活動は、1992年の共和汚職事件に関連して証人喚問を受けることになりましたが、1993年に政界を引退し、息子の恭久に地盤を譲りました。老後は執筆活動に専念し、多くの税制に関する著作や翻訳を残しました。2011年に東京都内の病院で老衰により亡くなった際、政府から正三位が追贈されました。

家族と文化活動

塩崎には、衆議院議員の長男・塩崎恭久や法学者の長女・山根裕子がいます。また、次女の角崎悦子は外交官であり、アジア防災センターの主任研究員として活動しています。彼はまた、特定非営利活動法人日中国会議員書画展実行委員会への書画提供など、文化活動にも貢献してきました。彼の多岐にわたる業績は、今なお日本の政治や税制に影響を与え続けています。

塩崎潤の生涯は、政治と行政の交差点における重要な発展を体現しており、彼の業績は後世に評価されることでしょう。

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