増田口駅

増田口駅（ましだぐちえき）

増田口駅は、愛知県にかつて設けられていた名古屋鉄道（名鉄）名古屋本線の鉄道駅です。現在の清須市にあたる地域、かつては西春日井郡清洲町廻間と呼ばれた場所に所在していました。名古屋本線の前身にあたる名岐線の一部として開業し、昭和初期から中期にかけて旅客営業を行っていましたが、現在は廃止されています。

概要

この増田口駅は、現在も名鉄名古屋本線の駅として営業している新清洲駅と大里駅のちょうど中間に位置していました。現在の行政区分で言うと、清須市廻間地区にあたります。

駅名に「増田口」と冠されているのは、現在の稲沢市の一部である中島郡大里村増田に由来しています。しかし、実際に駅舎やホームなどの施設が設けられたのは、その増田地区に程近い、当時の西春日井郡清洲町廻間（現在の清須市廻間）でした。このように、駅名が示す地名と実際の駅所在地が異なるという、やや珍しい特徴を持っていました。

駅が所在した廻間地区は、もともとは駅名由来の地である増田と同じ大里村に属していました。しかし、1909年（明治42年）に大里村から分離され、隣接する清洲町に編入されるという歴史的な経緯があります。この編入が、駅名と所在地のずれに何らかの影響を与えていると考えられます。

歴史

増田口駅の歴史は、以下の通りです。

1928年（昭和3年）2月3日: 名古屋鉄道（当時の名岐鉄道）が西清洲駅（現在の新清洲駅）から国府宮駅間を開業させた際に、その途中駅の一つとして開設されました。
1944年（昭和19年）: 駅としての営業を休止しました。この時期は第二次世界大戦中であり、戦局の悪化に伴う輸送体制の変更や人員・資材の不足などが影響した可能性があります。
1969年（昭和44年）4月5日: 休止状態が長く続いた後、正式に廃止されました。

隣接駅（営業時）

増田口駅が営業していた当時の名古屋鉄道名岐線における隣の駅は以下の通りです。

所属路線: 名古屋鉄道 名岐線（現在の名古屋本線にあたる区間）
停車種別:
特急・急行列車は増田口駅を通過していました。
普通列車のみが停車しました。
駅順:
西清洲駅（現在の新清洲駅） - 増田口駅 - 大里駅

この駅は、短いながらも地域における交通の一端を担いましたが、時代の変化とともにその役目を終え、姿を消しました。

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