壬生家 (中御門流)

壬生家：華族としての歴史と系譜

壬生家（みぶけ）は、藤原北家御門流持明院家から分かれた由緒ある公家・華族です。公家としての家格は羽林家、華族としては子爵を経て伯爵に叙せられました。その歴史は江戸時代初期、園基音の末子・基起によって葉川家を興したことに始まります。曾孫の代に家名を壬生と改め、130石の知行を得ていました。

幕末から明治維新

壬生家の歴史において特筆すべきは、幕末・明治維新期に活躍した基修の存在です。彼は七卿落ちの一人として知られ、維新後は参与として政府に仕えました。戊辰戦争では参謀として従軍、会津藩の攻略に貢献したのち、越後府知事、東京府知事を歴任。さらに元老院議官、貴族院議員に上り詰めるなど、政治の中枢で活躍しました。明治17年には子爵、明治24年には伯爵に叙爵されています。

軍人としての貢献

基修の活躍にとどまらず、壬生家からは軍人として貢献した者も輩出されました。基義は陸軍士官学校を卒業し、陸軍少将にまで昇進。侍従武官を務めるなど、軍部においても重要な役割を果たしました。彼の妻は久邇宮朝彦親王の八女である篶子女王でした。また、基泰も貴族院議員を務めるなど、政治にも関与しました。

昭和時代以降

昭和時代に入ると、基博が壬生家の養子となりました。基博は、初名秀彦として知られ、昭和天皇の第一皇女・成子内親王と東久邇宮稔彦王の長男である盛厚の次男にあたります。第一ホテルの専務などを務め、基成、基敦という二人の息子をもうけました。

系譜と系譜情報の参照

壬生家の系譜は、複雑ながらも華族としての地位と歴史を示す重要な要素です。詳細な系譜については、日本の名字七千傑「持明院家」、公卿類別譜「葉川」、「壬生」などを参照することができます。これらの資料は、壬生家の系図をより深く理解するために役立ちます。また、幕末期の領地については、国立歴史民俗博物館の『旧高旧領取調帳データベース』を参照することで、山城国綴喜郡内里村のうち130石を領有していたことがわかります。

まとめ

壬生家は、藤原北家から続く由緒正しき家系であり、江戸時代から明治維新、そして昭和にかけて、政治・軍事を中心に日本の歴史に貢献しました。公家としての伝統と華族としての地位、そしてそれぞれの時代の要職を歴任した人物たちの活躍は、日本の歴史を語る上で重要な一章を刻んでいます。その系譜は、日本の歴史と深く結びついており、今後も研究・考察が続けられるべき貴重な存在と言えるでしょう。

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