壱岐市立武生水中学校

壱岐市立武生水中学校

壱岐市立武生水中学校（いきしりつむしょうずちゅうがっこう）は、2011年3月末に閉校した長崎県壱岐市にあった公立中学校です。略称は「武中」（むちゅう）と呼ばれていました。

概要

武生水中学校は、旧郷ノ浦町地区に存在した初山中学校、沼津中学校、渡良中学校の3校と統合し、新たに壱岐市立郷ノ浦中学校として生まれ変わりました。特筆すべきは、武生水中学校の校舎がそのまま郷ノ浦中学校の校舎として利用されている点です。この事実からも、地域における武生水中学校の重要性が伺えます。

校名の由来

「武生水」という校名は、旧郷ノ浦町の前身である武生水町（さらにその前は武生水村）という地名に由来しています。この地域は、古くから壱岐の中心地として発展し、長崎県の郡役所（現在の壱岐振興局）をはじめ、多くの国や県の官公署・出先機関が置かれていました。例えば、現在の壱岐警察署や壱岐保健所も、かつては武生水警察署、武生水保健所という名称でした。現在では住所表記としては用いられていませんが、旧武生水町の地域は今も「武生水」地区と呼ばれ、施設の名称などにその名残をとどめています。

「武生水」という地名の由来には、以下の様な諸説があります。

1. 日本武尊を祀った社があり、その下から水が湧き出たという説。
2. 景行天皇の皇子である日本武尊が生まれた際に、湧き出る水を産湯として使用したという説。
3. 武士が湧き出る水を飲んで士気を高めたという伝説から、「力みなぎる聖水、体力がよみがえる魔法の水」としてもてはやされ、その水を「武生水」と呼んだという説。

校訓

武生水中学校の校訓は「厳しさ、優しさ、逞しさ」でした。

校章

校章は、万年筆のペン先3本が中心から3方向に伸び、中心には中学を表す「中」の文字が配されたデザインでした。

校歌

校歌は、豊永友一（初代校長）が作詞、荻原秀枝が作曲を担当しました。歌詞は4番まであり、歌詞の中には学校名は含まれていません。壱岐市役所のホームページでは、校歌の曲をダウンロードすることが可能でした。

校区

小学校区は、壱岐市立盈科小学校、壱岐市立志原小学校、壱岐市立柳田小学校の3校でした。

校舎

校舎は3階建てで、外壁は白色でした。

校長

閉校時の校長は18代目でした。

制服

男子は学生服（学ラン）、女子はセーラー服が制服でした。

通学方法

生徒は徒歩で通学していました。

沿革

1947年（昭和22年）4月10日 - 「武生水町立武生水中学校」として開校。初代校長代理は平田美久（武生水小学校校長）。
1947年（昭和22年）8月1日 - 豊永友一が初代校長に就任。
1950年（昭和25年）4月12日 - 旧志原村、柳田村、武生水町の「三町村組合立武生水中学校」が長崎県立壱岐高等女学校跡地（現在地）に開校。志原村立志原中学校と柳田村立柳田中学校を統合。
1950年（昭和25年）6月2日 - PTA組織が結成。
1955年（昭和30年）2月1日 - 市町村合併により「郷ノ浦町立武生水中学校」に改称。
1957年（昭和32年）9月20日 - 相撲場が完成。
1962年（昭和37年）12月9日 - 同窓会が発足。
1965年（昭和40年）3月10日 - 後援会により庭園が完成。
1966年（昭和41年）2月5日 - 有志家より校旗が寄贈。
1973年（昭和49年）9月1日 - 運動場拡張工事が完成（9,800m²）。
1984年（昭和59年）7月24日 - プールが完成。
1989年（平成元年）6月 - 相撲部屋が新築。土俵を整備。視聴覚室を新設。
1990年（平成4年）3月10日 - 体育館が完成。
1990年（平成4年）6月11日 - 旧制壱岐高等女学校跡地記念碑除幕式を挙行。
1993年（平成5年）7月 - 校舎大規模改造着工。
1997年（平成9年）8月24日 - 全日本中学校バレーボール選手権大会で男子が3位入賞。
1999年（平成11年）2月20日 - 頭髪の自由化を開始。
1999年（平成11年）10月 - 創立50周年記念講演会（講師：古賀稔彦）と記念式典を実施。
2003年（平成15年）4月1日 - 長崎県より「トライ・イングリッシュ・スクール事業研究」の委託を受ける（2年間）。
2004年（平成16年）3月 - 壱岐郡内4町合併による壱岐市誕生に伴い、「壱岐市立武生水中学校」となる。
2006年（平成18年）4月1日 - 文化部（器楽部）を創設。
2006年（平成18年）4月20日 - 校内LAN工事が完了。
2011年（平成23年）3月 - 壱岐市の中学校規模適正化（統廃合）により閉校（創立から64年を目前に）。最終年度の在校生徒数は230名、学級数は8。在校生は4月より壱岐市立郷ノ浦中学校へ編入。校舎はそのまま郷ノ浦中学校校舎として使用。

学校行事

1学期

4月 – 歓迎遠足
5月 - 壱岐市中体連（球技・武道大会）、生徒総会
6月 - 壱岐市中体連（陸上・相撲大会）
7月 - 地区会
8月 - 平和集会

2学期

9月 - 体育祭
10月 - 壱岐市中体連駅伝大会、中学2年生修学旅行
11月 - 合唱祭
12月 - 人権集会、生徒会役員選挙

3学期

1月 - 校内駅伝・ロードレース大会
2月 - 立志式
3月 - 卒業式、修了式

部活動

運動部

野球部（男）
ソフトボール部（女）
バレーボール部
バスケットボール部
ソフトテニス部
卓球部
剣道部

文化部

器楽部

期間限定

陸上部（男女）：6月大会のために、5月大会終了後に全校生徒の中から選抜。
相撲部（男）：6月大会のために、5月大会終了後に全校生徒の中から選抜。
応援部（男女）：10月大会のために、全校生徒の中から選抜。
駅伝部（男女）：10月大会のために、全校生徒の中から選抜。

壱岐地区の中学校体育大会は「中体連」と呼ばれ、種目ごとに3回に分かれて開催されていました（2011年の統合後も同様）。

5月 - 球技・武道
6月 - 陸上・相撲
10月 - 駅伝

アクセス

最寄りの港

郷ノ浦港：九州郵船が福岡県の博多港と対馬市の厳原港との間でフェリーとジェットフォイルを運航。

最寄りのバス停

壱岐交通「郷ノ浦中学校前（旧武生水中学校前）」「八畑（はちばたけ）」

周辺

長崎県壱岐振興局（旧壱岐支庁、旧壱岐地方局）
長崎県警壱岐警察署
長崎県壱岐合同庁舎
長崎地方法務局壱岐支局
長崎地方裁判所（長崎家庭裁判所）壱岐支部（壱岐簡易裁判所）
壱岐市役所本庁
壱岐市ケーブルテレビセンター（旧観光会館）
壱岐市立郷ノ浦幼稚園
壱岐市立盈科小学校
光福寺
医療法人玉水会 赤木病院

脚注

[脚注の内容]

関連項目

長崎県中学校の廃校一覧

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