夏の別れ (映画)

夏の別れ (1981年の映画)

『夏の別れ』は、1981年10月10日に公開された日本[[映画]]。脚本家・中島丈博が設立した中島丈博ぷろだくしょんの第一回製作作品であり、東映セントラルフィルムが配給を手掛けました。監督は東映出身の井上眞介。同時上映作品『とりたての輝き』の浅尾政行監督も東映で契約助監督を経験しており、当時の東映としては異例となる、新人監督による二本立て興行として公開されました。

あらすじ

舞台は真夏の湘南海岸。高校卒業後、目標もなく無気力な日々を送る須田浩は、沖合に浮かぶ豪華なヨットに惹かれ、海へ飛び込みます。そこで彼が出会ったのは、まるで古代ギリシアの彫刻のような男女の姿でした。その光景は浩の価値観を揺さぶり、彼は理想の女性（ヴィーナス）を探し求め始めます。

そして、売れっ子の美しいファッションモデル・磯村響子に心を奪われます。しかし、彼女は相手にしてくれません。浩は、待ち伏せや強引な手段を使って、響子との関係を築こうとします。

キャスト

須田浩：安藤一夫
磯村響子：萬田久子
前田美紀：麻生えりか
田俊介：滝田栄
おふくろ：佐々木すみ江
おやじ：井川比佐志
須田美也子：五十嵐めぐみ
朝倉：平田昭彦
戸張：小林薫
松原：倉崎青児
青木：小宮守
杉浦：溝口舜亮
今野：星野一義
ハーバーマスター：津嘉山正種
カメラマン：立木義浩
カメラ助手：粟津號
朝倉家別荘女中：青木和代
アポロのような男：渡辺裕之
女相撲のような女1：あき竹城
上流階級の女：扇ひろ子
上流階級の女：内田あかり

スタッフ

監督：井上眞介
脚本：中島丈博
製作：中島丈博、阿部雄二
プロデューサー：中村賢一
製作補：莟宣次
撮影：小林達比古
美術：山下宏
音楽プロデューサー：東元晃
編集：宮澤誠一
録音：矢野勝久
照明：上村栄喜
助監督：萩谷泰夫

製作の背景

製作にあたり、中島丈博は「暗い青春映画が多い中、ヨットに憧れる少年を主人公に、誰もが共感できる青春の痛みをノスタルジックに描きたい」と語っています。また、ヒロインを演じた萬田久子は、映画と同タイトルのアルバムを発売しました。

同時上映

『とりたての輝き』
主演：本間優二、監督：浅尾政行

作品の評価

公開当時、話題作の公開延期が相次いだ影響で、急遽公開が決まりました。しかし、一部地域では早期に打ち切られるなど、興行成績は振るわなかったようです。

批評家からは、主人公の行動力に着目した評価が見られました。山根貞男は、主人公の強引さが映画全体の力に繋がらず、青春映画として終わってしまった点を惜しんでいます。

『シティロード』は、若さゆえの無鉄砲さとエネルギーに溢れた作品だと評価し、青春映画ならではの説得力があると評しました。

外部リンク

夏の別れ - KINENOTE
* 夏の別れ - allcinema

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