夏河県

夏河県（かが-けん、チベット名：サンチュ）は、中華人民共和国甘粛省甘南チベット族自治州に位置する県です。県人民政府は拉卜楞鎮に所在しています。

地理

夏河県は、東は合作市、南はルチュ県、北は臨夏県、青海省循化サラール族自治県、同仁市、西は青海省沢庫県と隣接しています。総人口の約78%をチベット族が占めており、チベット文化が色濃く残る地域です。

歴史

夏河県の成立は比較的近代であり、1926年（民国15年）に導河県、臨潭県、および循化県の一部を統合して拉卜楞設治局が設置されました。その後、1928年（民国17年）3月に夏河県として正式に昇格しました。

行政区画

夏河県は、以下の8つの鎮と5つの郷を管轄しています。

鎮:
拉卜楞鎮
王格爾塘鎮
阿木去乎鎮
桑科鎮
甘加鎮
麻当鎮
博拉鎮
科才鎮
郷:
達麦郷
曲奧郷
唐尕昂郷
扎油郷
吉倉郷

交通

夏河県は、近年交通インフラの整備が進んでいます。

道路:
高速道路: S2 蘭郎高速道路が県内を通過しており、周辺地域へのアクセスが向上しています。
国道: G213国道が利用できます。
空港:
甘南夏河空港があり、空路でのアクセスも可能です。これにより、観光客の増加や地域経済の発展に貢献しています。

名勝・史跡

夏河県最大の観光資源は、何と言ってもラプラン寺です。ラプラン寺は、チベット仏教ゲルク派の六大寺院の一つに数えられ、国内外から多くの参拝者や観光客が訪れます。寺院は街の西部に位置し、壮大な建築物や貴重な仏像、壁画などが数多く保存されています。ラプラン寺は、チベット文化の中心地として、夏河県の重要な文化的アイデンティティとなっています。

夏河県は、豊かな自然と歴史、文化が融合した魅力的な地域であり、今後ますます発展していくことが期待されます。

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