夕やけ笑劇場

夕やけ笑劇場（ゆうやけしょうげきじょう）

番組概要

『夕やけ笑劇場』は、1974年9月から1978年3月にかけて、大阪の朝日放送（ABCテレビ）で放送された、平日夕方の帯形式による演芸バラエティ番組です。番組開始当初の名称は『笑って笑って30分』（わらってわらってさんじゅっぷん）でしたが、後に『夕やけ笑劇場』へと改題されました。この番組は、毎回異なる演芸企画を日替わりで提供することで、夕食前のひとときに笑いを届け、関西の視聴者から親しまれました。

放送期間と時間の変遷

本番組は、1974年9月のスタート以来、毎週月曜日から金曜日まで、午後6時から午後6時30分までの30分間にわたって放送されていました。しかし、1977年10月3日から、同じ時間帯に報道・情報番組である『たいむ6 ABC』が新たに開始されることになりました。これに伴い、『夕やけ笑劇場』は放送時間を変更し、同日より毎週月曜日から金曜日まで、午後5時30分から午後6時までの30分間に繰り上げて放送されることになりました。そして、放送時間変更から約半年後の1978年3月をもって、番組はその歴史に幕を下ろしました。

企画内容と番組の終焉

『夕やけ笑劇場』の大きな特徴の一つは、曜日ごとに異なる企画が用意されていた点です。これにより、視聴者は毎日違った趣向の演芸やバラエティを楽しむことができました。例えば、月曜日には漫才師・落語家の桂仁鶴が司会を務める「仁鶴のとんち教室」といった企画が放送されていました。また、金曜日に放送されていた企画は「花の駐在さん」というコメディでした。

番組は1978年3月に終了しましたが、特に人気が高かった金曜日の企画「花の駐在さん」は、そのまま消滅することなく引き継がれました。この企画は、当時日曜日の午後に放送されていた朝日放送の演芸番組『日曜笑劇場』の枠に移され、引き続き放送されることになりました。このように、『夕やけ笑劇場』の一部の企画は、後継の番組に受け継がれ、その系譜を残しました。

ネット局

『夕やけ笑劇場』は、制作局である朝日放送を中心に放送されましたが、一部の系列局でも放送されました。ただし、多くのネット局では、朝日放送のように全曜日を放送するのではなく、特定の曜日のみを選んで放送する形式がとられていました。

主なネット局としては、以下の放送局が挙げられます。

朝日放送（ABCテレビ）: 制作局として、月曜日から金曜日まで毎日放送されました（当初18:00-18:30、後に17:30-18:00）。
NETテレビ（現・テレビ朝日）: 腸捻転解消後の1975年以降にネットされました。全てではありませんが、例えば月曜日の企画「仁鶴のとんち教室」などが放送されていたことが知られています。これは、当時のNETテレビ系列における帯番組のネット状況を反映しています。
石川テレビ: フジテレビ系列の放送局ですが、クロスネット局であった北陸地区の事情からか、本番組も一部ネットされました。具体的な放送内容は不明ですが、金曜日の企画が放送されていたという情報があり、時間帯も19時台と、朝日放送での放送時間とは異なっていたようです。
瀬戸内海放送
中国放送 → 広島ホームテレビ
九州朝日放送

これらの局以外にも、一部ネットしていた放送局が存在した可能性があります。ネット局によって放送曜日や時間帯が異なっていたことは、当時の地方局の番組編成の特徴を示しています。

『夕やけ笑劇場』は、関西の夕方の時間帯に演芸やお笑いを届ける役割を果たし、多くの出演者と企画を通じて、視聴者に親しまれた番組でした。その形式や企画の一部は、後の朝日放送の演芸・バラエティ番組にも影響を与えたと言えるでしょう。

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