夕陽の用心棒

夕陽の用心棒

『夕陽の用心棒』（原題：Una pistola per Ringo/A Pistol for Ringo）は、1965年に製作されたマカロニ・ウェスタン。
ジュリアーノ・ジェンマが「モンゴメリー・ウッド」名義で初主演し、一躍スターダムを駆け上がった作品として知られています。日本では劇場未公開。

あらすじ

物語の舞台は、クリスマスを間近に控えたテキサスの街。
保安官のベンは、凄腕のガンマン、エンジェルフェイス・リンゴーを逮捕します。リンゴーは、悪党ベンソンを殺害し、さらにベンソン一味を返り討ちにしたことで、指名手配されていました。
しかし、リンゴーは悪党のみを標的とし、かつ、重罪に問われない銃の扱い方を心得ていました。
ベンは、リンゴーがいずれ正当防衛で釈放されることを見越しており、尋問に身が入らない様子でした。
彼にとって、恋人である農場主クライドの娘、ルビーと過ごすクリスマス休暇の方がずっと大切だったのです。

リンゴーが留置所にいるある日、サンチョ率いる強盗団が銀行を襲撃し、クライドが経営する農場に逃げ込み、一家を人質に立て籠もります。
ベンは騎兵隊と共に一家を救出しようと試みますが、強盗団の紅一点であるドロレスに手玉に取られてしまいます。
ベンと騎兵隊が農場を包囲する膠着状態が続く中、ベンはやむを得ずリンゴーに助けを求めます。
ベンはリンゴーに迅速な裁判を受けさせ、釈放。
リンゴーは、強盗団を撹乱する任務を申し出て、サンチョらが奪った金の3割を報酬として受け取ることをベンに約束させます。

リンゴーは、金庫破りの名人だと偽り、強盗団に仲間入りを持ちかけます。
サンチョの信頼を得たリンゴーは、農場を包囲する騎兵隊を撃破しながらの逃亡計画を提案します。
一方、強盗団と農場一家の間には奇妙な共犯意識が芽生え、ドロレスは、妻のいないクライドと親密な関係になります。

クリスマスイブの夜。
リンゴーはベンを急襲するという名目で農場を抜け出し、騎兵隊の拠点である水車小屋へ向かいます。
そこで、リンゴーは同行した強盗団の手下たちを皆殺しにし、これまでの経緯をベンに報告します。
何食わぬ顔で農場に戻ったリンゴーは、サンチョに裏切りを見破られ私刑に処されかけますが、ベンから報酬を受け取る約束をしていることを明かし、より高い報酬を支払えば安全な逃亡計画を教えると持ちかけ、サンチョの信頼を再び得ます。
さらに、リンゴーはサンチョに逃亡計画を迅速に実行するよう進言します。

翌朝。
サンチョがクライドを置いていくと告げると、ドロレスはクライドと共に残ると言い、制裁を受け倒れます。
逃亡に使う馬車は、サンチョ一味と人質、そしてルビーだけを乗せて走り去ってしまいます。
リンゴー、クライド、チコ、サンチョらは農場に取り残されます。
馬車を追ったサンチョたちは、すべての計略に気づき農場に戻り、リンゴーに銃を向け決闘が始まります。
一方、馬車に乗せられたルビーは銃を奪い、荷台にいた一味を退治し、手綱を取ってベンの元へ向かいます。
銃声が止んだのを聞いたベンとルビーが農場に戻ると、そこにはサンチョの死体と、サンチョが強奪した金が3割を引かれて残されていました。
リンゴーの姿は、そこにはありませんでした。

キャスト

リンゴー：モンゴメリー・ウッド（ジュリアーノ・ジェンマ）
ベン：フェルナンド・サンチョ
サンチョ：ニーヴス・ナヴァロ
ルビー：ロレッラ・デ・ルーカ
クライド：ホセ・マヌエル・マルティン

外部リンク

夕陽の用心棒 - allcinema
夕陽の用心棒 - KINENOTE
Una Pistola per Ringo - オールムービー（英語）
A Pistol for Ringo - IMDb（英語）
A Pistol for Ringo - Spaghetti Western Database

もう一度検索