外交学院

外交学院（がいこうがくいん、英名：China Foreign Affairs University）は、中華人民共和国外交部に所属する唯一の大学として、北京に本部を構えています。この大学は、外交、国際問題研究、国際経済、国際法といった分野において、高度な専門知識と実践能力を持つ人材の育成を目的としています。

1955年、周恩来の強い意向により設立され、彼は初代名誉院長に就任しました。当初は中国人民大学の外交学部を分離する形で創立されました。その後、文化大革命の影響で一時閉鎖されましたが、鄧小平の尽力により1980年に再開しました。現在は国際問題専門家の秦亜青が院長を務めています。

外交学院は、常勤教員約200名を擁し、そのうち64%が教授または副教授です。また、外交官や著名な専門家、学者約70名を教授として招聘しています。これまでに約20,000人の卒業生を輩出し、2014年時点では約2,000人の中国人学生と約140人の外国人留学生が在籍していました。1980年代に外国人留学生の受け入れを再開し、現在ではアメリカ、フランス、イギリス、韓国、日本など40以上の国と地域からの留学生が中国語や外交関連の科目を学んでいます。

組織

外交学院は、以下の5つの学部と学院で構成されています。

外交学および外事管理系: 外交政策や国際関係を研究します。
英語系: 高度な英語運用能力を養成します。
外国語系: 日本語、フランス語、スペイン語などの専門語学教育を行います。
国際法系: 国際法に関する専門知識と法的思考力を育成します。
国際経済学院: グローバル経済に関する専門知識を習得します。

これらの学部に加え、国際関係研究所、基礎教学部、大学院（研究生部）、国際教育プロジェクト（IPP・IBP・IMP）も設置されています。

主な出身者

外交学院は、数多くの著名な外交官や国際問題専門家を輩出しています。主な出身者としては、以下の方々が挙げられます。

王毅: 国務院外交担当国務委員（現任）、元外交部長、元駐日中国大使。
汪文斌: 外交部報道官。
孔鉉佑: 中華人民共和国外交部副部長。
戴秉国: 元国務院外交担当国務委員。
姜瑜: 元外交部報道官。

海外協定校

外交学院は、世界各国の有名大学と協定を結び、国際交流を推進しています。主な協定校は以下の通りです。

アメリカ合衆国: ハーバード大学、プリンストン大学、コロンビア大学、スタンフォード大学、タフツ大学、ジョージタウン大学など。
イギリス: ウォーリック大学、ケント大学など。
ドイツ連邦共和国: ドイツグローバルおよび地域研究所など。
フランス: パリ政治学院、リヨン大学など。
オーストラリア連邦: オーストラリア国立大学、オークランド大学など。
日本: 早稲田大学、法政大学など。

関連事項

中華人民共和国外交部
北京市の大学一覧

外部リンク

外交学院公式サイト（中国語）)
外交学院公式サイト（英語）)
外交人オンライン - 外交学院の学生ニュースサイト（中国語）)
大学の概要 外交学院／中国の主要大学（Science Portal China）（日本語）)

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