多摩 (小惑星)

小惑星「多摩」について

小惑星「多摩」（1089 Tama）は、フローラ族に属する小惑星の一つです。1927年11月17日に、東京帝国大学天文台（現在の国立天文台）において、及川奥郎によって発見されました。この小惑星は、天文台の近くを流れる多摩川にちなんで「多摩」と命名されました。

発見の経緯

多摩は、東京帝国大学天文台で観測中に発見されました。当時の天文学者たちは、宇宙に存在する未知の天体を観測し、その動きや特徴を詳細に研究していました。及川奥郎による多摩の発見は、その研究成果の一つであり、小惑星研究の進展に貢献しました。

衛星の発見

2003年12月24日から2004年1月5日にかけての光度観測によって、多摩の衛星の存在が確認されました。この観測結果は、2004年1月24日に発表され、衛星には「S/2003 (1089) 1」という仮符号が与えられました。衛星の発見は、小惑星の構造や形成過程に関する新たな知見をもたらしました。発表者については、IAUC 8265（外部リンク参照）に詳細が記載されています。

衛星の特徴

衛星の直径は約9kmで、主星の直径約13kmと比較して非常に大きなサイズ比を持っています。このため、多摩は二重小惑星と見なされることもあります。主星と衛星の間の距離は約20kmで、0.6852±0.0002日の周期で互いに公転しています。この公転周期は、主星の自転周期と同期しているとされています。また、主星と衛星が非常に接近しているため、接触している可能性も指摘されています。

その他の情報

小惑星多摩は、太陽系の形成と進化を理解する上で重要な研究対象です。その軌道や物理的特徴を詳しく調べることで、宇宙の歴史や構成に関する手がかりを得ることができます。

関連項目

小惑星の一覧 (1001-2000)
小惑星の衛星

出典

IAUC 8265（英語） - 後半に衛星発見の報
Asteroids with Satellites (1089) Tama （英語）

外部リンク

多摩の軌道 （英語）
IAUC 8265 （英語）
* Asteroids with Satellites (1089) Tama （英語）

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