大久保満男

大久保 満男 - 日本の歯科医師

大久保 満男（おおくぼ みつお、1942年2月24日生まれ）は、医療界と地域社会において多大な貢献を果たしてきた日本の歯科医師です。特に、日本歯科医師会の会長を務めた経験があり、歯科口腔保健の普及と発展において重要な役割を担っています。さらに、NPO法人ハート・リング運動の特別顧問を務めており、認知症をテーマにした取り組みにも関与しています。

略歴と経歴

大久保氏は1960年に静岡県立静岡高等学校を卒業し、1966年に日本大学歯学部を卒業しました。卒業後の1967年に、静岡市内に「歯科大久保医院」を開設し、自らの診療所で地域の人々の口腔衛生に貢献しました。1980年には、静岡県立静岡北養護学校の医療に従事し、障害者支援の領域にも足を踏み入れます。

次に、1985年から1988年にかけて静岡市歯科医師会の会長を務め、地域医療の発展に寄与しました。また、1991年から1994年には日本歯科医師会の公衆衛生委員会に所属し、歯科医療の社会的な役割について考察し改善のための活動を行いました。2000年からは静岡県歯科医師会の会長を務め、今後も医療の重要性を多くの人に知ってもらう活動を続けました。

さらに、大久保氏は2006年から2015年まで、日本歯科医師会の会長を再度務め、その間に様々な政策の実現に向けて努力を重ねました。これに加え、彼は日本歯科医師連盟の会長や財団法人8020推進財団の理事長など、数多くの重要ポジションに就任し、幅広い視点から歯科医療を支える活動に邁進しています。また、2009年には経済危機克服のための有識者会合のメンバーとして、社会の多様なニーズに応じた施策にも取り組んでいます。

地域文化への貢献

大久保氏は歯科医師としての活動だけでなく、静岡県立美術館や静岡音楽館、静岡県舞台芸術センターの設立にも関与し、地域文化の振興にも力を入れています。静岡県文化財団の評議員としても活動し、地域の芸術と文化の発展に寄与しています。また、私生活では妻と共に画廊を営み、アートの普及にも貢献しています。

著書と業績

大久保氏は、歯科医療に関するさまざまな著作や編集に携わっており、以下の著書が代表的です。

• - 『マンガでわかるオーラルフレイル : 心身の衰え (フレイル) はお口 (オーラル) から始まります』 (主婦の友社, 2019年)
• - 『歯科詩集 : は、は、は、歯のおはなし』 (かまくら春秋社, 2013年)
• - 『生活の医療』 (中央公論新社, 2012年)
• - 『3.11の記録』 (中央公論新社, 2012年)
• - 『いのちと食』 (中央公論新社, 2012年)

これらの書籍を通じて、彼は一般の人々に向けた歯科医療の重要性を啓蒙し、歯科に興味を持つきっかけを提供しています。

受章

彼の偉業は評価され、2017年には旭日重光章を受章しました。この受章は、彼の長年にわたる医療や地域社会への貢献を認めるものであり、今なお彼の活動は続いています。

まとめ

大久保満男氏は、歯科医療の現場での活動に留まらず、地域文化の振興や社会貢献にも注力してきた多才な医師です。彼の影響は、歯科医療の枠を超え、広く地域社会にまで及んでいると言えるでしょう。

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