大仲土和

大仲 土和について

大仲土和（おおなか つちかず）は、日本の著名な検察官兼弁護士であり、そのキャリアの中で数々の重要なポストを歴任してきました。1950年3月26日に生まれた彼は、兵庫県立生野高等学校を経て、関西大学法学部法律学科を卒業しました。その後、1979年に旧司法試験に合格し、1982年には大阪地方検察庁において検事としての職務を開始しました。

経歴の概要

大仲は、キャリアの初期にアメリカ合衆国での在外研究を経験し、1992年から1993年にかけて多様な法律の知識と国際的な視野を深めました。帰国後は、1995年より最高裁判所司法研修所の教官として後進の指導にあたるなど、教育の分野でもその専門性を発揮しました。

1996年から1998年にかけては法務省の司法試験考査委員兼務を行い、2000年には松山地方検察庁次席検事として、また2002年には大阪地方検察庁特別捜査部副部長という重要な役職に就任しました。特に、大阪地検特捜部では三井環事件の捜査を担当し、その名を広めました。

2004年からは神戸地方検察庁の刑事部長としての任に就くと、その後も2005年に大阪地方検察庁総務部長、同年中に特別捜査部長、さらに2007年には京都地方検察庁次席検事、2009年から2010年にかけては大分地方検察庁及び岡山地方検察庁で検事正を務めました。

2011年には最高検察庁総務部長など多くの役職を兼任し、法務省の司法試験委員会や法教育推進協議会の委員としても活動しました。2012年にさいたま地方検察庁検事正に就任し、2013年に定年を迎えるも、大阪弁護士会に弁護士として登録し、関西大学大学院法務研究科の教授に就任します。

法律事務所の設立と社会貢献

2014年には弁護士法人あしの法律事務所を設立し、代表社員弁護士として弁護士の就職問題に対する支援に力を入れました。以降も、民事介入暴力対策や弁護士業務妨害対策の委員会に参加し、法律業界の健全な発展に寄与しています。

また、2016年には積水樹脂の監査役、王将フードサービスの第三者委員会委員長を務め、2018年には京都府剣道連盟の評議員、ひと・健康・未来研究財団の評議員としても社会貢献を行っています。2019年には吉本興業経営アドバイザリー委員会のメンバーとしても活動し、2020年には住友倉庫の監査役を務めることとなりました。

名誉教授と受賞

2020年には関西大学から名誉教授の称号を受け、2023年には瑞宝重光章を受章するなど、その業績を評価されています。大仲土和は、法律の実務と教育の両面で顕著な貢献をしてきた人物であり、日本の法律界における重要な存在と言えるでしょう。

著書

彼はまた、多くの著作も残しており、『犯罪事実記載の実務 刑法犯』（2007年）や『犯罪事実記載の実務 特別法犯』（2013年）など、法律の実務に役立つ書籍を共著しています。

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