大倉利晴

大倉利晴（おおくら としはる）は、1956年1月31日生まれの日本の放送作家です。そのキャリアは、萩本欽一の座付き作家として萩本企画に所属したことから始まりました。作家活動にとどまらず、ラジオパーソナリティとしても才能を発揮し、多岐にわたる活躍を見せています。

来歴と人物

長野県伊那市出身の大倉氏は、雑誌で見かけた萩本企画の「ギャグ作家募集」の広告に応募したことがきっかけで、放送業界への足を踏み入れました。見事採用され、萩本家に住み込みで働くことになったものの、当初は作家としての仕事ではなく、萩本の運転手としての毎日を送ることになります。何度か辞めたいと申し出るも、その度に萩本に一晩かけて説得され、思いとどまるという経験を繰り返しました。約1年半後、ニッポン放送で構成の仕事を得てから、本格的に放送作家としての活動を開始します。鶴間政行、君塚良一と共に、作家集団『サラダ党』の一員としても活動していました。

大倉氏の特筆すべき点として、その甲高い声質が挙げられます。作家として裏方に徹するだけでなく、特にラジオ番組では、持ち前の声を生かして番組を盛り上げる役割を担うことが多くなりました。ニッポン放送の番組『欽ちゃんのここからトコトン』では、笑い屋として出演し、『山口良一のオールナイトニッポン』では「トッちゃん」という愛称でリスナーに親しまれました。1989年には、ニッポン放送の『腹よじれAGOHAZUSHI連盟』でメインパーソナリティを務めるなど、その存在感を示しました。現在も、2007年4月から地元SBCラジオ（信越放送）でスタートした『JoHoO!』に、同局アナウンサーの坂橋克明らと共にレギュラーゲストとして出演し、番組を盛り上げています。

明石家さんまとの親交も深く、1983年からニッポン放送の『明石家さんまのラジオが来たゾ!東京めぐりブンブン大放送』で共演。特に、2代目アシスタントの古沢みづきとさんまとの3人での掛け合いは絶妙でした。その後、『オレたちひょうきん族』など、さんまが出演する番組の構成を担当する傍ら、『明石家さんまのおしゃべりツバメ返し』（TBSラジオ）でも共演するなど、明石家ファミリーの一員と見なされるほどの親密な関係を築きました。『オレたちひょうきん族』のエンディングテロップでは「大倉ヨイショ利晴」と表示されるなど、そのヨイショぶりが周囲に知れ渡っています。1990年頃に放送された『DANCE DANCE DANCE』（フジテレビ）では、人気上昇中のダウンタウンとも共演を果たしました。

大のプロ野球好きであり、特に読売ジャイアンツのファンであることは有名です。『JoHoO!』では、阪神ファンである坂橋克明との間で、巨人・阪神戦をテーマにしたトークコーナーが設けられています。また、競馬への造詣も深く、フジテレビのハイビジョン実用化試験放送で『ハイビジョン競馬』の司会を務めていました。さんまに競馬を教えたのは自分であると公言しており、『月刊ラジオパラダイス』1986年5月号のインタビュー記事でもその事実を語っています。また、出身地である伊那市のふるさと大使も務めています。

主な担当番組・出演番組

テレビ

欽ドン!シリーズ（フジテレビ）
象印クイズ ヒントでピント（テレビ朝日）
クイズ100人に聞きました（TBSテレビ）
オレたちひょうきん族（フジテレビ）
笑っていいとも!（フジテレビ）
さんま・一機のイッチョカミでやんす（日本テレビ、構成だけでなくコントにも出演）
DANCE!DANCE!DANCE!（フジテレビ、構成および審査員）
高田・大倉の深夜NIヨイショ（フジテレビ）
とんねるずのみなさんのおかげです（フジテレビ、コーナー審査員）
ハイビジョン競馬（ハイビジョン実用化試験放送、フジテレビ制作）
M-1グランプリ（予選審査員）

ラジオ

欽ちゃんのここからトコトン（ニッポン放送）
山口良一のオールナイトニッポン（ニッポン放送）
明石家さんまのラジオが来たゾ!東京めぐりブンブン大放送（ニッポン放送）
薬師丸ひろ子 あなたに愛・わい・わい（ニッポン放送）
明石家さんまのおしゃべりツバメ返し（TBSラジオ）
腹よじれAGOHAZUSHI連盟（ニッポン放送）
古田新太と犬山犬子のサンデーおちゃめナイト（ニッポン放送）
シンデレラドリーム ミッドナイト☆パーティー（TBSラジオ、コーナー出演）
つんくのオールナイトニッポン（ニッポン放送）
* JoHoO!（SBCラジオ）

大倉利晴は、放送作家としてだけでなく、ラジオパーソナリティとしても、その独特なキャラクターと声で多くのファンを魅了し続けています。

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