大入川

大入川の概要

大入川（おおにゅうがわ）は愛知県北設楽郡設楽町と豊根村を流れる風光明媚な河川です。全長は29キロメートル、流域面積は152平方キロメートルを誇ります。この川は天竜川水系の大千瀬川（振草川）の支流として位置づけられています。

地理

大入川の水源は美濃三河高原の北設楽山地にあります。川の上流部は津具川（つぐがわ）と呼ばれ、標高約700メートルの沖積地である津具盆地を流れています。この盆地には、北設楽郡設楽町津具地区（旧津具村）の中心地があり、愛知県道80号や428号がこの川に沿って延びています。

豊根村に入ると、流れは大入川と名を変え、豊根村の中心を流れます。1972年（昭和47年）に新豊根ダムが建設され、このダムによってみどり湖が形成されています。この湖は、訪れる人々に自然の美しさを提供しています。

大入川は愛知県道429号に沿って流れ、愛知県と静岡県の県境で大千瀬川（振草川）に合流します。特にこの合流点から約10キロメートル上流には、大入渓谷（おおにゅうけいこく）が広がっており、ここでは美しい峡谷の景観が堪能できます。この渓谷は天竜奥三河国定公園の一部としても知られています。

大入渓谷の両岸には花崗岩の壮大な断崖が広がり、周囲の森林にはハイキングコースがあります。これらのコースは自然愛好家にとって絶好の遊び場であり、四季折々の風景を楽しむことができます。

また、大入川流域は多様な民俗芸能の宝庫ともいえる地域です。流域の各集落では地域特有の花祭が行われ、地元の文化を体験することができます。

流域変更

大千瀬川は本来天竜川水系の一部ですが、上流域のうち約75.6平方キロメートルは豊川用水事業により、豊川水系に流域変更されています。1968年（昭和43年）には大入頭首工が完成し、年間約5400万立方メートルの水が豊川用水の水源である鳳来湖に導かれています。この取り組みは水資源の効率的な利用に寄与しています。

支流

大入川にはいくつかの支流があり、それぞれが独自の魅力を持っています。これらの支流は、大入川全体の生態系に重要な役割を果たしており、特に生物多様性が豊かです。

脚注

この情報は地域の歴史や地理的特性を理解する手助けとなります。さらに詳しい情報や関連データを知りたい方は、参考文献や外部リンクを参照してください。

参考文献

• - 『愛知百科事典』中日新聞本社、1976年

外部リンク

• - 大入川漁業協同組合

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