大内孜

大内 孜（おおうち つとむ）

大内 孜は、1893年（明治26年）1月2日に生まれ、1939年（昭和14年）7月4日に戦没した日本の陸軍軍人です。最終階級は陸軍少将。

生い立ちと初期の軍歴

宮城県出身で、軍人の大内則義の息子として生まれました。幼少期から軍人の道を志し、陸軍中央幼年学校予科、中央幼年学校本科を経て、1914年（大正3年）5月に陸軍士官学校（26期）を卒業しました。同年12月には騎兵少尉に任官し、騎兵第2連隊に配属されました。

1922年（大正11年）11月には、陸軍大学校（34期）を卒業し、さらに専門的な知識を深めました。その後、1923年（大正12年）12月には陸軍省軍務局付勤務となり、軍政の中枢に関わる職務を経験しました。

軍務と海外勤務

大内は、軍務局課員、関東軍司令部付（支那馬調査班）、同（南満州鉄道嘱託）、陸軍兵器本廠付（新聞班）など、多岐にわたる職務を歴任しました。1929年（昭和4年）8月には騎兵少佐に昇進し、その能力が高く評価されていたことが伺えます。1930年（昭和5年）12月から1931年（昭和6年）11月まで、陸大で専攻学生として学び、さらに専門性を高めました。

その後、陸軍[[騎兵学校]]教官として後進の育成にも尽力し、1932年（昭和7年）2月から同年5月にかけては、上海派遣軍参謀として第一次上海事変に出征しました。実戦経験を通して、軍人としての能力をさらに磨きました。

1933年（昭和8年）8月には騎兵中佐に進み、ラトビア公使館付武官として海外勤務を経験しました。その後、参謀本部付、騎兵集団参謀長、騎兵学校教官などを歴任し、1937年（昭和12年）8月には騎兵大佐に進級し、留守第5師団参謀長に就任しました。着実に昇進を重ね、軍の中枢を担う存在となっていきました。

ノモンハン事件での戦死

1938年（昭和13年）7月には第23師団参謀長に転じ、1939年（昭和14年）のノモンハン事件に出動しました。しかし、同年7月に空爆により戦死し、その功績から陸軍少将に特進しました。

大内孜は、その生涯を軍人として捧げ、数々の戦役や任務でその能力を発揮しました。彼の死は、当時の日本にとって大きな損失であり、その名は後世に語り継がれています。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

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