大分きゃんバス

大分きゃんバス：大分市中心部を彩るコミュニティバス

大分きゃんバスは、大分市中心部を循環するコミュニティバスです。大分バスと大分交通の2社が運行を担当し、大分市美術館と大分県立[[美術館]]を結ぶ路線として親しまれています。愛称の由来は、バスと絵画のキャンバスを掛け合わせたもので、地域に密着した親しみやすいデザインが特徴です。

歴史と変遷

2015年6月、実証運行としてスタートした大分きゃんバス（当時は「大分きゃんばす」）。2年間の実証運行を経て、2017年10月には路線とダイヤを改定し本格運行に移行しました。実証運行開始と同時に、重複する路線を抱えていた大分バスの駅南循環線が廃止されたことも、大分きゃんバス誕生の大きな背景となっています。

2018年3月には、車両デザインを一新。水戸岡鋭治氏によるデザインを採用し、愛称も現在の「大分きゃんバス」に変更されました。このリニューアルは、単なるデザイン変更にとどまらず、地域住民への更なる親しみやすさと、観光客への魅力向上を目的とした重要な転換点となりました。

運行開始以来、路線の変更や停留所の名称変更など、利用者の利便性向上に向けた改善が継続的に行われています。2016年には、熊本地震復興支援を目的としたラッピングバスも運行されました。

路線と運行状況

大分きゃんバスは、大分市中心部の主要な観光地や公共施設を網羅する循環路線です。美術館、駅、商業施設、公共機関などを結ぶことで、市民の生活の足として、また観光客の移動手段としても重要な役割を果たしています。

現在（2022年4月時点）の運行ルートは、大分駅周辺から市街地を巡り、両美術館を結ぶ、約46分（最終便は52分）のコースです。過去には、いくつかのルート変更や停留所変更が行われています。これらの変更は、利用状況の分析や地域ニーズの変化などを踏まえた上で実施されており、常に最適な運行を目指していることがうかがえます。

運賃と乗車券

運賃は大人100円、小学生以下と障害者の方は50円と、大変リーズナブルに設定されています。1日乗車券もあり、大人200円、小学生以下と障害者の方は100円です。この1日乗車券は、美術館や協賛店舗で様々な特典が受けられるため、観光客や美術館めぐりをする方にとって大変お得です。1日乗車券の販売窓口は、大分バス総合案内所、大分交通大分駅前バスセンター、両美術館のミュージアムショップ、大分市観光案内所など、複数箇所で設置されているため、アクセス性も良好です。

支払い方法は、現金のほか、全国交通系ICカードやSUNQパスも利用可能です。

車両

現在運行されている車両は、2018年のリニューアル時に導入された3台です。日野・レインボー、日野・リエッセ、いすゞ・エルガミオと、バリアフリーに対応した車両が揃っています。スロープやリフトを備えることで、高齢者や障害を持つ方にも優しい設計となっています。点検や整備などの都合で専用車両が使用できない場合は、一般路線車が代走することがあります。

まちなかアートツアー

大分きゃんバスは、単なる交通手段にとどまらず、地域活性化にも貢献しています。美術館を巡るツアーに活用され、学芸員による解説付きの「まちなかアートツアー」も開催されています。このツアーは、バスと美術館という組み合わせによって、アートをより身近に感じ、大分市の魅力を再発見する機会を提供しています。

まとめ

大分きゃんバスは、デザイン性と利便性を兼ね備えた、大分市を代表するコミュニティバスです。地域住民の生活を支えると共に、観光客誘致にも貢献する重要な役割を担い、大分市の発展に大きく寄与しています。今後も、利用者のニーズに応じた柔軟な対応と、地域社会との連携強化が期待されます。

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