大分中央幹線道路

大分中央幹線道路：大分市街地の発展を支える道路網

大分中央幹線道路は、大分県大分市の東九州自動車道大分ICから主要地方道大分県道56号中判田下郡線に至る、全長約6kmの地域高規格道路です。この道路は、都市計画道路庄の原佐野線（全長15.3km）の一部を構成し、大分市の発展に大きく貢献しています。

大分駅南側の開発と交通網の整備

大分中央幹線道路は、JR日豊本線、久大本線、豊肥本線の3線が交差する大分駅の南側、上野の森口側を東西に貫通しています。かつて大分駅は高架化されておらず、鉄道によって駅南側の開発が阻まれていました。しかし、2002年度から始まった大分駅の高架化工事（2012年3月完成）と、それに伴う周辺整備事業により、駅南側の開発が大きく進展しました。

本路線は、この高架化によって生まれた新たなアクセス道路として整備されました。同時に、高架化工事によって撤去された春日陸橋や大道陸橋の代替路線としての役割も担っています。さらに、大分県道21号大分臼杵線のバイパス機能も併せ持ち、市街地の交通渋滞緩和にも貢献しています。

段階的な整備と主要区間の開通

国道210号椎迫入口交差点から国道10号東元町交差点までの約2.2km区間は、段階的に供用されてきました。2008年9月23日には、チャレンジ!おおいた国体に間に合うよう全線が開通しました。

国道10号元町交差点から都市計画道路下郡中判田線（米良バイパス）までの約1.8km区間は、当初調査区間でしたが、2009年3月13日、そのうち国道10号元町交差点から大分川を渡り、都市計画道路萩原鬼崎線（下郡バイパス）までの約1km区間が整備区間（元町・下郡工区）に指定されました。

この区間には、大分川に新たな橋梁が架設されることになり、約半世紀ぶりの市街地における一般道の橋梁架設となりました。この橋は宗麟大橋と命名され、2018年1月14日に開通しました。

萩原鬼崎線（下郡バイパス）から下郡中判田線（米良バイパス）までの約900m区間（下郡工区）については、大分県は2027年の供用開始を目指し、事業化に向けた取り組みを進めています。

一方、大分ICから国道210号椎迫入口交差点までの約2km区間は、現在も計画区間となっています。

道路規格と周辺環境

大分中央幹線道路は、第4種1級の道路規格で、設計速度は時速60kmです。車道は片側2車線で、自転車歩行者道や植樹帯も整備され、快適な走行環境が確保されています。

周辺には、大分県立聾学校、楊志館高等学校、大分市立上野ヶ丘中学校、大分県立芸術文化短期大学、大分県立芸術緑丘高等学校、そして大友氏遺跡（旧万寿寺跡）などがあり、教育・文化施設が充実した地域となっています。

今後の展望

大分中央幹線道路は、大分市の発展を支える重要な道路インフラです。今後の計画区間の整備により、さらに交通の利便性向上と地域経済の活性化に貢献することが期待されます。

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