大分県道35号三重弥生線

大分県道35号三重弥生線：豊後大野市から佐伯市を結ぶ主要地方道

大分県道35号三重弥生線は、大分県豊後大野市と佐伯市を繋ぐ主要地方道です。豊後大野市三重町市場の国道326号交点を起点に、佐伯市弥生の大字上小倉にある国道10号交点までを結んでいます。全長は約40キロメートルに及び、その沿線には豊かな自然と歴史的建造物が点在しています。

路線状況：整備された区間と未改良区間の共存

全線が2車線で整備されているわけではなく、区間によって道路状況に大きな違いが見られます。起点である豊後大野市から三重町松尾付近までは比較的整備が進み、走りやすい道路となっています。しかし、佩楯山頂に近い三重町鷲谷から佐伯市本匠大字因尾までの区間は、狭隘で落石の危険性も高い状態です。路肩も軟弱なため、安全な走行には細心の注意が必要です。この区間は現在、2車線への整備・改良工事が進められています。

番匠川に沿って延びる区間も存在し、こちらも狭隘な部分があります。一方、佐伯市本匠大字因尾以東の区間は近年、道路拡幅工事やバイパス道路建設が積極的に進められており、交通事情の改善が期待されています。終点の佐伯市では、国道10号に接続します。

歴史と路線データ

1993年（平成5年）5月11日、建設省によって主要地方道に指定されました。

起点: 大分県豊後大野市三重町市場（国道326号交点）
終点: 大分県佐伯市弥生大字上小倉（弥生振興局入口交差点、国道10号交点）

重複区間と道路施設

一部区間では、他の県道と重複しています。具体的には、大分県道53号野津宇目線と佐伯市本匠大字山部から佐伯市本匠大字堂ノ間で重複区間があります。

路線上にはいくつかの橋梁やトンネルが設置されています。主なものとしては、豊後大野市の三重川にかかる扇田橋、佐伯市の番匠川にかかる鮎ヶ瀬橋、そして佐伯市にある延長230mの鬼ヶ瀬トンネル（1988年竣工）などが挙げられます。

地理と沿線施設

この道路は、豊後大野市と佐伯市という二つの自治体を貫いています。沿線には、因尾郵便局、本匠郵便局といった公共施設のほか、佐伯市立本匠中学校、佐伯市立本匠小学校、佐伯市立上野小学校といった教育機関も点在しています。また、終点付近には道の駅やよいがあり、観光客にも利用されています。

今後の展望

現在進行中の改良工事によって、安全で快適な道路環境が実現すると期待されています。特に、狭隘区間や落石の危険性の高い区間の改良は、地域住民の生活向上や観光振興に大きく貢献するでしょう。将来的には、この道路が豊後大野市と佐伯市間の交流促進をさらに加速させる役割を担うことが期待されています。

もう一度検索