大和田稔

大和田稔：騎手から調教師へ

大和田稔（おおわだみのる）は、1942年生まれの福島県出身の元騎手、そして元調教師です。華麗な騎手時代から、手腕を発揮した調教師時代まで、日本の競馬界に大きな足跡を残しました。

輝かしい騎手時代：14年間の連続2桁勝利

1959年、中山・二本柳俊夫厩舎から騎手としてデビュー。デビュー年こそ障害レースでの4勝に留まりましたが、翌年には平地競走でも初勝利を挙げ、才能を開花させます。その後はめきめきと頭角を現し、1961年から1974年までの14年間、毎年2桁勝利を達成するという偉業を成し遂げました。

数々の重賞競走を制覇し、騎手としての地位を確立。特に1962年の読売カップ（ゲンタロウ）、1965年のクモハタ記念（ブツシヤン）、1966年の目黒記念（春）（ダイニテンラン）、そして1967年の安田記念（ブツシヤン）といった勝利は、彼の騎手としての力量を証明する輝かしい実績です。1970年には自己最多となる37勝を挙げ、東京優駿（日本ダービー）ではトレンタムで4着と好成績を残しました。さらに、1971年にはオーストラリア遠征でインターナショナルステークスを制覇するなど、国際的な活躍もみせています。1977年引退までの騎手生活では、中央競馬で2464戦316勝という素晴らしい成績を収めました。

調教師として第二のキャリア：400勝と数々の名馬

1978年、美浦トレーニングセンターで調教師として新たなキャリアをスタート。調教師としても、その手腕は折り紙付きでした。初勝利から僅か数年後には、早くも調教技術賞（関東）を受賞。1983年には優秀[[調教師賞]]（関東）を受賞するなど、高い評価を得ていました。

調教師としての手腕は、数々の重賞優勝馬を輩出したことからも明らかです。1983年にはスイートカーソンでオールカマーと福島記念を連勝。1986年にはキッポウシでカブトヤマ記念を制覇するなど、自身の騎手時代にも勝利を収めたレースで、今度は調教師として勝利を収めました。ミスターブランディも福島記念で勝利を収め、有馬記念では5着と好走しました。さらに、ペガサス、シルクグレイッシュなど、多くの名馬を育て上げ、中央競馬で400勝という偉大な記録を達成しました。2009年に調教師を勇退しましたが、中央競馬通算400勝、地方競馬通算4勝という輝かしい成績を残しています。

父と子、そして競馬への情熱

大和田稔氏の息子は大和田成氏であり、彼もまたJRAの調教師として活躍しています。親子二代にわたる競馬界への貢献は、競馬界における大和田家の深い関わりと、その情熱を物語っています。

まとめ

大和田稔氏は、騎手として14年間連続2桁勝利を達成し、数々の重賞競走を制覇。そして調教師として400勝を達成し、多くの名馬を育成した、日本の競馬史に名を刻む偉大な人物です。その功績は、長く競馬ファンに語り継がれていくことでしょう。

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