大在駅

大分駅：歴史と変遷、そして未来へ

大在駅は、大分県大分市政所にある九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線に位置する駅です。1924年（大正13年）11月25日、鉄道省によって開業しました。以来、地域住民の足として、そして時代の流れと共に変化を遂げてきました。

駅舎の変遷とバリアフリー化

開業当初の駅舎から、1943年（昭和18年）に2代目駅舎へ、そして2005年（平成17年）には3代目駅舎へと改築され、現在の姿となりました。3代目駅舎は、約70㎡の鉄骨造平屋建てで、屋根は波、窓は泡をイメージした洗練されたデザインが特徴です。同時に、駅南北を結ぶ自由通路となる陸橋も完成し、利便性が大きく向上しました。さらに、2020年（令和2年）にはバリアフリー化工事が実施され、より多くの利用者が快適に利用できるようになりました。

運輸と機能の進化

当初は貨物取扱も行われていましたが、1972年（昭和47年）に廃止。1984年（昭和59年）には荷物扱いも廃止されました。国鉄分割民営化後、JR九州が駅を継承。1998年（平成10年）には、西側踏切への短絡通路が新設され、特に日本文理大学の学生にとって利便性が向上しました。2003年（平成15年）には1番線の一線スルー運用を開始。2009年（平成21年）からは特急「ソニック」の停車も開始し、アクセス面がさらに強化されました。2012年（平成24年）にはICカードSUGOCAの利用を開始、2018年（平成30年）には特急「ソニック」と「にちりん」の停車本数調整が行われました。そして、2023年（令和5年）7月1日、駅遠隔案内システム「ANSWER」の導入により、終日無人駅となりました。

駅構造と利用状況

大在駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線の地上駅です。ホーム間は跨線橋で連絡しています。1番のりばは一線スルーとなっており、行違いがない限り上下線とも1番のりばを使用します。行違いや待避時には2番、3番のりばが使用されます。3番のりばは、定期列車では一部始発列車のみ使用されますが、臨時列車や貨物列車の待避にも利用されます。朝夕には当駅始発・終着の普通列車も運行されています。かつては貨物側線や留置線が多数存在していましたが、現在は駐車場や駐輪場として整備されています。これらの線路は、かつて存在した専用線（朝日珪酸工業専用線、東京第二陸軍造兵廠坂ノ市製造所専用線）に関連していました。

2022年（令和4年）度の1日平均乗車人員は約1,972人です。

駅周辺環境

駅周辺は新興住宅地が広がり、かつては湿地帯や砂浜が広がっていた場所とは様変わりしています。駅北側にはタクシー乗り場、住吉神社、バス停、金融機関などが集まっています。また、大分医療センターも比較的近くにあります。一方、駅南側は国道197号が線路と並走し、日本文理大学へのアクセス拠点となっています。大学からのシャトルバスも運行されています。駅名に大学名は含まれませんが、実質的な最寄り駅となっています。

まとめ

大在駅は、長年にわたる歴史の中で、時代の変化に対応しながら進化を遂げてきました。無人化という新たな局面を迎えた現在も、地域住民や日本文理大学の学生など、多くの利用者にとって重要な交通拠点としてその役割を果たし続けています。今後も、地域社会のニーズに応じた駅としての発展が期待されます。

もう一度検索