大塚憂也

大塚憂也（おおつか ゆうや）は、1995年4月15日に大阪府で生まれた日本の元ラグビーユニオン選手である。主にフォワード第1列の中央に位置するフッカー（HO）として活躍した。そのプレースタイルは、身長192センチメートル、体重140キログラムというフッカーとしては国内でも稀に見る恵まれた体格から繰り出されるパワフルなプレーが特徴であった。チームメイトからは「サニー」の愛称で親しまれた。

ラグビーは、地元大阪の強豪として知られる東海大学付属大阪仰星高等学校で本格的に開始した。全国レベルの舞台で選手としての基礎を築き、高校卒業後は神奈川県の東海大学に進学した。東海大学体育会ラグビーフットボール部は、常に日本の大学ラグビー界を牽引する強豪であり、ここで大塚は高いレベルの指導と競争環境の中で自己を磨いた。大学では、後のジャパンラグビー界を代表する選手たち、例えば高校時代から同期であった池田悠希や野口竜司といった面々と共に、多くの試合経験を積んだ。この時期に培われたチームプレーの意識と技術は、彼のその後のキャリアに大きな影響を与えたと考えられる。

2018年に東海大学を卒業すると、プロフェッショナルとしての道を選び、ジャパンラグビートップリーグの下部リーグであったトップチャレンジリーグに所属する三菱重工相模原ダイナボアーズに加入した。プロ選手としての一歩を踏み出した大塚は、入団初年度からチャンスを掴んだ。特に、2018年9月9日に行われたトップチャレンジリーグの開幕節、釜石シーウェイブスRCとの試合では途中出場を果たし、これが彼の公式戦における記念すべき初キャップとなった。ダイナボアーズでは数シーズンにわたりフッカーとしてチームに貢献し、セットプレーでの安定感や、密集からの力強いボールキャリーなどで存在感を示した。

三菱重工相模原ダイナボアーズでのプレーを経て、大塚は新たな環境での挑戦を決意する。2023年には、ジャパンラグビーリーグワンのディビジョン2に所属する九州電力キューデンヴォルテクスへ移籍した。九州の地を本拠地とするキューデンヴォルテクスでは、新たなチームメイトと共にリーグワンの舞台で戦った。ここでもフッカーとして、スクラムの最前線でチームを支え、ラインアウトでのスローイングや近場の攻防で持ち味を発揮した。2023-24シーズンを通じてチームに貢献したが、2024年5月をもって九州電力キューデンヴォルテクスを退団することとなった。

大塚憂也のラグビー人生は、大阪の高校から始まり、強豪大学を経て、日本のトップレベルのリーグであるジャパンラグビートップチャレンジリーグ、そしてジャパンラグビーリーグワンへと続いた。フッカーという体を張るポジションで、その恵まれた体格と培われた技術を武器に戦い抜いた彼のキャリアは、多くのファンに記憶されるだろう。

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