大塩八幡宮

大塩八幡宮について

大塩八幡宮（おおしおはちまんぐう）は、福井県の越前市に位置する歴史的な神社で、旧社格は県社として知られています。この神社は、地域の文化や信仰の中心として長い歴史を持ち、重要な文化財も多数保有しています。

社号の由来

この神社の立地である国兼は、中世に「大塩保」として知られる中心集落でした。そのため、初めは「大塩保八幡宮」と呼ばれていましたが、近世以降に現在の名前に改称されています。明治時代以降は「八幡神社」と名乗りましたが、昭和46年（1971年）に現在の「大塩八幡宮」に戻されました。

祭神について

祭神としては、帯中日子天皇、応神天皇、神功皇后などの八幡三神が祀られています。また、1910年に合祀された王子保地域の12社16柱の神々も含まれており、この神社は更に多くの信仰の場となっています。主な12の神社には、大神下前神社や宇佐神社などが含まれています。

神社の歴史

大塩八幡宮は、仁和3年（887年）に配流された中納言紀友仲が、石清水八幡神に帰りたいと願い榊を植えたことが起源だとされています。891年には社殿が造営され、鎮守としての役割を果たし始めました。その後の歴史では、斯波氏や朝倉氏といった武家から多くの寄進を受け、繁栄を享受します。一方で、天正年中には一揆や太閤検地の影響で衰退する時期もありましたが、福井藩の支援を受けて復興し続けました。

祠官について

神主の系譜は清原氏に始まり、元弘3年（1333年）には神主清原泰景が存在したことが記録に残っています。その後、瓜生氏に改姓し、現在に至るまで神主職が続いています。また、別当寺であった宝光寺との間に訴訟問題が発生したことで、別の寺院が廃される経緯もありました。

社殿の構造

本殿は流造で、瓦葺の屋根を特徴とし、拝殿は正面7間、側面4間の入母屋造りで、古風な佇まいを保っています。特にこの拝殿は、室町時代末期に建造されたとされ、大規模な建築の遺構として国の重要文化財に指定されています。

境内社の一覧

大塩八幡宮の境内には、複数の境内社も存在し、例えば高岡神社は素盞烏尊を祀り、天八百萬比咩神社は伊邪那美神を祀ります。それに加え、天国津彦神社や天国津比咩神社も境内に整然と遷座されています。これらの神社は、いずれも古い歴史を持ち、信仰対象として重要な位置を占めています。

文化財

この神社は数多くの文化財を所蔵しており、国指定の重要文化財でもある拝殿が特に知られています。また、県指定文化財や市指定文化財にも貴重なものが多数存在し、地域の伝統文化の宝庫となっています。特に、高さ約1メートルの梵鐘は、南北朝時代に刻まれた貴重なもので、市の文化財に指定されています。

アクセス

大塩八幡宮は、Hapi Line福井線の王子保駅から徒歩約30分の距離にあり、自然豊かな地域環境で訪れる人々を迎えています。神社の歴史や文化を訪れることができる貴重なスポットとして、地域の人々や観光客からも親しまれています。

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