大宮御所

大宮御所について

大宮御所（おおみやごしょ）は、皇太后や太皇太后のために設けられた御所であり、特に崩御した天皇の皇后が住まう場所を指します。一般には、上皇が存命の際、その居所を仙洞[[御所]]と呼ぶ点も特徴です。

現代の大宮御所の歴史

現代の大宮御所の原形は、後水尾天皇が中宮東福門院のために築いた女院御所から始まります。この御所は1854年に焼失し、その後、孝明天皇の命により、英照皇太后のために再建されました。しかし、1872年には皇太后が東京に移ることに伴い、結局御所は廃止されてしまいました。

1867年以降、大宮御所は仙洞[[御所]]の敷地と庭を統合したため、庭園は両者の要素を持ち合わせています。現在の形に整備されたのは明治時代であり、特に大正時代には洋室の改装やガラス窓の設置などが行われ、近代的な住居になりました。現在は、天皇、皇后、皇太子、および皇太子妃の行幸啓の際に使用されています。また、かつては国賓の宿泊施設としても利用されていましたが、2005年には京都迎賓館が完成し、その役割は終わりました。

庭園の美しさ

大宮御所と仙洞[[御所]]の敷地には、小堀遠州による池泉回遊式の庭園が広がっており、北池と南池が連結されています。この美しい庭園には茶室や社、氷室もあり、訪れる人々に安らぎを与えています。特に、庭園内の醒花亭や又新亭は茶室として親しまれ、四季折々の風情を楽しむことができます。

大宮御所の耐震工事

2013年には、宿泊に利用される御殿棟が震度6強の地震に耐えられない可能性が指摘され、耐震工事が施されました。同年の天皇と皇后の京都訪問の際は、行在所が京都迎賓館に変更されました。

吹上大宮御所の時代

昭和の時代には、1930年に昭和天皇が皇太后のために赤坂御用地に大宮御所を建設しましたが、1945年の東京大空襲で焼失しました。再建された後に、1946年に新たに御所として使用されましたが、1951年の皇太后崇敬後には廃止されています。

平成時代に突入すると、1989年に昭和天皇崇敬後、良子皇太后が居住することになり、「吹上大宮御所」と改称されました。その後、平成天皇が新たに皇居内に御所を設け、明仁天皇の御所と区別されるようになりました。2000年には皇太后が崇敬し、吹上大宮御所は公式には不在となりましたが、建物自体は宮内庁により維持されています。

結論

大宮御所は、天皇家にとって歴史的かつ文化的価値のある施設であり、現在も行幸啓などの重要な場面で使用される重要な場所です。

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