大富士

大富士慶二：力士からタレントへ転身した異色の人生

大富士慶二（おおふじ けいじ、本名：伊藤 敬司）は、1958年8月26日に東京都大田区で生まれ、2012年10月14日に惜しまれつつこの世を去りました。九重部屋（入門時は井筒部屋）に所属した元大相撲力士であり、引退後はオフィス北野に所属し、タレント・俳優として幅広い分野で活躍しました。

相撲力士としての軌跡

1974年9月場所、本名である伊藤で初土俵を踏みました。順調に番付を上げ、1978年7月場所には十両に昇進。しかし、その後は十両と幕下を行き来する日々が続きました。1980年初場所には10勝5敗と大きく勝ち越しましたが、自己最高位となる西十両6枚目に昇進した1980年5月場所では2勝13敗と大きく負け越し、三度幕下に陥落しました。

1982年初場所で4度目の再十両を果たしますが、定着は叶わず、その後は幕下上位で過ごしました。1983年9月場所では右膝の重傷を負い、長期休場を余儀なくされました。怪我の影響もあり、番付は大きく下がり、1986年初場所後に27歳という若さで現役を引退しました。

大相撲時代の通算成績は271勝212敗73休、十両成績は60勝77敗13休。幕下優勝1回、三段目優勝1回、序二段優勝1回という記録を残しています。

タレント・俳優としての活躍

引退後、ビートたけしの勧めで芸能界入りを果たし、『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』などのバラエティ番組で人気を博しました。また、演出家・蜷川幸雄作品の常連として、数多くの舞台に出演し、俳優としての才能も開花させました。

主な出演作品としては、映画『陰陽師II』『座頭市 THE LAST』、ドラマ『悪女』『菊次郎とさき』『必殺仕事人2009』などがあります。その独特な存在感とコミカルな演技で、多くの視聴者を魅了しました。

大富士慶二という人物

大富士慶二は、大相撲力士としてのキャリアを終えた後、タレント・俳優として新たな道を切り開きました。その波瀾万丈な人生と、常に挑戦し続ける姿勢は、多くの人々に勇気を与えました。彼の死は、芸能界にとっても大きな損失であり、多くのファンがその早すぎる死を悼みました。

晩年

晩年は舞台を中心に活動し、蜷川幸雄の作品に数多く出演しました。2012年10月14日、脳梗塞のため54歳で死去。

最後に

大富士慶二は、相撲界、芸能界という異なる世界でその名を刻んだ人物でした。彼の功績は、これからも多くの人々に語り継がれることでしょう。

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