大屋哲男

大屋 哲男（おおや てつお）

大屋哲男は1957年11月24日に生まれ、埼玉県出身のVFXプロデューサーおよびスーパーバイザーです。彼は株式会社ピクチャーエレメントの前代表取締役として、また日本のVFX業界団体VFX-JAPANの理事としても知られています。彼の業界内での活動は、日本の映画制作に多大な影響を与えるものとなりました。

来歴

大屋氏は1980年にマリンポストに入社し、まずは日本国外のCMに携わるポストプロダクションコーディネーターとして活動しました。その後、彼は映画『竹取物語』から東宝の特撮映画における特殊視覚効果を手掛けることになります。特に、平成ゴジラシリーズや平成モスラシリーズに関しては、特技監督の川北紘一氏のもとで『ゴジラvsビオランテ』（1989年）以降、ほぼすべての作品に参加してきました。

2008年には、自らの会社であるピクチャーエレメントを設立し、VFX制作の現場を監督していきました。しかし、2019年9月にはこの会社が破産手続を開始し、大屋自身も同様の手続きが行われることとなります。この時、彼の破産管財人はピクチャーエレメントのものと同じでした。

エピソード

特撮の道程において、大屋氏は川北監督との運命的な出会いを体験しました。川北氏が特撮監督を務めた『ガンヘッド』ではメインの合成が別の会社で行われていたため、参加できませんでしたが、自ら声をかけてほしいと川北氏に伝えたところ、次作『ゴジラvsビオランテ』での参加が決まりました。しかし、撮影現場に行くと、川北氏は監督の大森一樹を紹介し、特撮ではなく本編の合成を担当することとなりました。特に、メーサー光線のアニメーション担当中には、すべての穴から光線を撃つように指示されたというエピソードも残っています。

代表作

大屋哲男が手掛けた作品は多岐に渡ります。

• - テレビ

- 2009年 - 『誰かが嘘をついている』 - CG

• - 映画

- 1987年 - 『竹取物語』
- 1989年 - 『ゴジラvsビオランテ』 - CG
- 1991年 - 『ゴジラvsキングギドラ』 - CG
- 1992年 - 『ゴジラvsモスラ』 - オプチカルスーパーバイザー
- 1993年 - 『ゴジラvsメカゴジラ』 - オプチカルスーパーバイザー
- 1994年 - 『ゴジラvsスペースゴジラ』 - スーパーバイザー
- 1995年 - 『ゴジラvsデストロイア』 - CGプロデューサー
- 2016年 - 『シン・ゴジラ』 - VFXプロデューサー
- 2019年 - 『キングダム』 - テクニカルプロデューサー
これらの作品以外にも、多くの名作で重要な役割を果たしています。

受賞歴

大屋氏は、VFXの分野で評価されるべき功績を上げており、2007年には『日本沈没』で第1回アジア・フィルム・アワード視覚効果賞にノミネートされるなど、その手腕が高く評価されました。さらに、2017年には『シン・ゴジラ』で同賞を受賞しました。これらの受賞歴は、彼の地道な努力と技術力の成果であると言えるでしょう。

今後の彼の活動にも引き続き注目が集まることでしょう。

もう一度検索