大崎支線

大崎支線の概要

大崎支線は、東日本旅客鉄道（JR東日本）が運営する東海道貨物支線の一部で、品川駅と西大井駅を結ぶ約2キロメートルの鉄道です。この線路は、旧・蛇窪信号場から山手線の大崎駅に至るもので、複線かつ電化の設備を備えていますが、全てが大崎駅構内に位置するため正式な路線とは見なされていません。また、この支線はしばしば稲穂にちなみ「蛇窪支線」とも称されています。

この支線は、湘南新宿ラインの列車や相鉄線直通列車が通行するルートの一部を形成しており、新宿方面と横浜・羽沢横浜国大方面を直結する重要な役割を持っています。

ルートの詳細

大崎支線は、西大井駅から出発し、しばらく進むと東急大井町線下神明駅の近くで右手に分岐点が現れます。ここが旧蛇窪信号場にあたります。品鶴線が直進し、右に入るのが大崎支線と分岐して、すぐに左カーブを描きながらJR東日本の東京総合車両センターに接近します。センターの沿って左に進むと、2002年に開業した東京臨海高速鉄道りんかい線と合流する部分に達します。

この後、大崎支線はりんかい線と平行する形で進みながら東海道貨物線や東海道新幹線のガードをくぐり、最終的に大崎駅に進入します。

沿革

大崎支線は、1934年に開業され、東海道貨物線と山手貨物線を短絡化する目的で建設されました。当初は貨物輸送がメインで、旅客列車の運行はごくわずかでしたが、2001年から湘南新宿ラインが利用開始され、以降旅客列車の本数が増加しました。特に、りんかい線が大崎駅に接続する際には大規模な工事が行われ、線形の改修もなされました。2019年からは相鉄線の直通列車もこの支線を経由しています。

短絡線の構想

湘南新宿ラインの運行本数が増加する中で、品鶴線との交差点である旧蛇窪信号場がボトルネックとなっているため、旅客列車専用の短絡線を新設する計画が持ち上がっています。立体交差化の案も提示されていますが、施工が難しく地域への影響も大きいため、より現実的な解決策として既存線からの短絡線の建設が検討されています。 ただし、マンションの立ち退きに関する問題から進捗は滞っており、環境アセスメントが進められています。

運賃計算の特例

大崎支線には専用の管理キロがあり、具体的には「2km018m大崎支線」という標識が大崎駅の6、7番線近くに設置されています。しかし、営業路線と見なされていないため、湘南新宿ラインなどこの支線を経由する列車の運賃は、実際には品川経由に基づいて計算されています。 今後も、この支線の対策と開発が地域の交通体制に影響を与えることが期待されています。

もう一度検索