大日本政治会

大日本政治会

大日本政治会（だいにほんせいじかい）は、1945年に設立された日本の政治団体です。この団体は、戦時下の体制強化を目的としており、元陸軍大臣の南次郎がその総裁に就任しました。略称は日政または日政会とされ、戦況が厳しくなる中で結成された背景がありました。

形成の経緯

1945年、全ての国会議員が所属する状態にあった翼賛政治会が抱える内部問題が顕在化しました。特に小磯國昭首相の指導の下、翼賛政治会は本土決戦に向けた改組の準備を進める中、現状に対する反発が表れました。その結果、小林躋造の総裁は新政党結成を発表しましたが、多くの議員がその動きに協調せず、脱退者が続出しました。

1945年3月30日、ついに翼賛政治会は解散に至り、新たに大日本政治会が結成されました。しかし、新団体への参加には多くの課題が残りました。反主流派の代表として岸信介が幹事長に予定されていましたが、彼は他の派閥を支持し、大日本政治会への参加を拒否したため、松村謙三が幹事長に就任しました。さらに、金光庸夫や勝田永吉がそれぞれの役職に就くこととなったものの、議員たちの支持は限られていました。

内部対立と解散

大日本政治会は353名の衆議院議員を集めましたが、翼賛政治会に所属していた貴族院議員は参加しなかったため、実際の連携に乏しい結果となりました。また、他の反主流派も新たな団体を結成し、合流を拒否する動きが続き、結局は目指していた「一国一党」の統一が達成されることはありませんでした。南次郎は設立スピーチにて「一億国民の総力を迅速に結集して、これを決戦の戦場に直結する」と語りましたが、実情としては、鈴木内閣における人事問題や帝国議会への出席が主な活動となってしまいました。

日本の敗戦が訪れた後、南総裁が辞意を表明するとともに、団体の解散が議題に上がりました。1945年9月7日には正式に解散が決議され、1週間後にその実行に移されました。解散後は、多くの元所属議員が日本進歩党の結党に参加し、新たな政治活動を開始することになりました。

結論

大日本政治会は戦時体制の変化や内部の対立を反映した団体であり、短命であったものの、日本の政治史において重要な区分を成しています。政治的な背景や当時の社会状況を理解する上で、この団体の動向は欠かせない要素です。

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