大曽根 (名古屋市)

大曽根について

大曽根（おおぞね）は、愛知県名古屋市北東部に位置し、北区と東区にまたがる町名、およびその周辺地域の呼称です。北区側は一丁目から四丁目、東区側は一丁目と二丁目までが存在し、住居表示が実施されています。

地理的な特徴

大曽根は、名古屋市北区の南東部と東区の北部に位置し、東は矢田南五丁目、南は徳川二丁目・東大曽根町、北は平安一丁目・山田一丁目に接しています。広義には、大曽根交差点を中心に、東はJR中央本線、西は杉村、南は徳川園、北は旧大幸川に囲まれた地域とその周辺を指します。

歴史

古くは、木曽街道、下街道、瀬戸街道の追分として、名古屋を出て最初の宿場町「大曽根口」として栄えました。かつての町の中心は、現在の大曽根交差点周辺でしたが、20世紀以降に開業した各鉄道の大曽根駅が町の北東端に位置するようになり、駅周辺は通勤・通学客で賑わうようになりました。特に名古屋市営地下鉄名城線の開業以降は、町の中心が駅を中心とした東側の地域に移りつつあります。

現在の大曽根交差点付近のバス停は「西大曽根」、名鉄瀬戸線の駅は「森下」と、それぞれ異なる名称となっているため、東大曽根交差点周辺を「大曽根」と認識する人が多くなっています。近年では、大曽根地区総合整備事業に伴い、商店街の再開発やマンション建設が進んでいます。

また、町の東方にあるナゴヤドームの開業以降、大曽根駅は野球観戦やコンサート等の利用客が増え、金山に次ぐ名古屋の副都心としての地位を確立しています。かつては低湿地のため浸水被害が頻繁に発生していましたが、大曽根雨水調整池の建設により、その危険性は大幅に低減されました。

町名の由来

「曽根」という地名は、城下町から一里離れた地点に付けられることが多く、大曽根が名古屋城下から一里の場所であったことが由来とされています。また、河川（矢田川）の磯根・底根を意味するという説もあります。

大曽根の沿革

大曽根は、旧大曽根村の一部や、大曽根村より分立した大曽根町を前身としています。明治時代には春日井郡大曽根町として成立し、その後、名古屋区、名古屋市に編入され、東区所属となりました。昭和時代には一部が北区へ編入され、北区大曽根町が成立しました。その後、区画整理事業により、町域の変更や再編が行われ、現在の大曽根の形となっています。

人口

2019年1月1日時点の世帯数と人口は以下の通りです。

北区大曽根：(具体的な数値は省略)
東区大曽根：(具体的な数値は省略)

学区

市立小・中学校に通う場合、学校は番毎で指定されています。公立高等学校に通う場合の学区も定められています。

交通

鉄道

大曽根駅は、以下の路線が乗り入れるターミナル駅です。

名鉄瀬戸線
JR東海中央本線
名古屋市営地下鉄名城線
名古屋ガイドウェイバス（ゆとりーとライン）

大曽根駅西口広場は、2006年に整備され、地下には商業施設「OZ GARDEN」、駐車場、駐輪場、雨水調整池が、地上には市バスターミナルが設けられました。

バス

JR大曽根駅北口付近のバスターミナルから名古屋市営バスが発着しています。

道路

大曽根を通る主な道路は以下の通りです。

国道19号
愛知県道15号名古屋多治見線
愛知県道216号大曽根停車場線
環状線（名古屋市道名古屋環状線）

主要施設

大曽根一丁目

ふとんのタナカ大曽根総本店
（かつて存在した）鈴蘭南座

大曽根二丁目

大曽根本通商店街オゾンアベニュー
大曽根商店街（OZモール）
大隈病院
医療法人としわ会北区複合型介護施設
大垣共立銀行大曽根支店

大曽根三丁目

OZ GARDEN（地下街）
十六銀行大曽根支店
瀬戸信用金庫大曽根支店
名古屋市立六郷小学校
コジマ薬局
眼科三宅病院

大曽根四丁目

名古屋大曽根郵便局

その他

大曽根地区の郵便物の集配は、日本郵便の各郵便局が担当しています。

参考文献

名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。
『尾張名所図会』 第二巻 大曽根八幡宮、1844年

関連項目

* 名古屋市の地名

もう一度検索