大木こだま・ひびき

大木こだま・ひびき：正統派漫才の絶妙な間と独自のボケで魅せるベテランコンビ

大木こだま・ひびきは、1981年5月に結成された日本の漫才コンビです。吉本興業所属で、じっくりとしたテンポと間を重視する正統派のしゃべくり漫才が特徴です。横山やすし氏からも絶賛された実力派として知られています。

漫才スタイルとコンビ名の由来

こだま・ひびきの漫才は、こだまのボケに対してひびきがツッコミ、さらにこだまが屁理屈のようなボケで返すという独特のスタイルです。一見すると役割分担が明確なように見えますが、実際は二人の絶妙な掛け合いが漫才の面白さを生み出しています。

コンビ名は、かつて東海道線を走っていた特急列車「こだま」と「ひびき」から取られています。「ひびき」は「こだま」の混雑を補完する役割を担っていたことから、二人の芸風と重なり合う部分もあったのでしょう。

メンバー紹介：大木こだま

ボケ担当のこだま（本名：西山利幸、1951年4月26日生まれ）は大阪府吹田市出身。大阪商業大学を中退後、建設会社に勤務した後、1973年に漫才の世界へ飛び込みました。当初は吉田正純氏とのコンビ「大木こだま・ひかり」として活動し、師匠を持たないノーブランド芸人として注目を集めました。

こだま・ひかり時代には、1978年の第8回NHK上方漫才コンテストで最優秀話術賞を受賞するなど、実力を認められていました。しかし、1981年、人気番組『お笑いスター誕生!!』でグランプリを獲得した直後、相方の大木ひかり氏が薬物使用で逮捕され、コンビは解散することになります。

この苦境を乗り越え、1981年、加藤修氏（ひびき）との新コンビを結成。第2回今宮子供えびすマンザイ新人コンクールで優勝を果たし、新たなスタートを切りました。

中田カウス氏を生涯の友人と呼び、その影響も受けながら漫才を続け、現在は独特のテンポと間、そして「そんな奴おれへんやろ〜」などの名セリフで観客を魅了しています。

メンバー紹介：大木ひびき

ツッコミ担当のひびき（本名：加藤修、1955年6月21日生まれ）は滋賀県彦根市出身。歌手志望でタレント養成所にも通った経験を持つ多彩な人物です。中田ダイマル・ラケット氏の孫弟子として漫才を始め、その後も複数のコンビを経て、こだまと出会い、現在のコンビを結成しました。

ひびきは、こだま・ひかり時代の活躍をテレビで見て、その実力と成長に感銘を受けたと言われています。独特のツッコミでこだまのボケを引き立て、漫才に深みを与えています。

持ちネタ：こだまの屁理屈とひびきの鋭いツッコミ

こだま・ひびきの漫才は、こだまの「そんな奴おれへんやろ〜」や「チッチキチー」といった独特のボケと、ひびきの鋭いツッコミが織りなす絶妙なバランスが魅力です。

ひびきの発言に対して、こだまが屁理屈で返すパターンが多く、慣用句や世相をネタにしたボケも人気です。例えば「膝が笑ってる」に対して「膝は笑えへんやろ〜」と返すなど、こだまの独特の論理が笑いを誘います。

受賞歴とメディア出演

こだま・ひびきは、上方漫才大賞や上方お笑い大賞など数々の賞を受賞しており、その実力は高く評価されています。また、『笑点』など数多くのテレビ番組にも出演し、幅広い層から人気を集めています。

独自のスタイルと評価

こだま・ひびきは、正統派漫才をベースに、独自のスタイルを確立しています。派手さはないものの、その実力と魅力は多くのファンを魅了し、ベテランとして漫才界を牽引し続けています。ダウンタウンや中田カウス・ボタンといった著名な芸人からも高く評価されており、漫才界における彼らの存在感は非常に大きいと言えます。

まとめ

大木こだま・ひびきは、長年に渡り培ってきた独自の漫才スタイルと、二人の息の合った掛け合い、そして類まれな才能で、多くの人々に笑いと感動を与え続けている、まさに漫才界のレジェンドと言えるコンビです。70歳を超えてもなお第一線で活躍を続ける彼らの今後の活躍にも期待が高まります。

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