大村清一

大村清一の生涯と業績

大村清一（おおむら せいいち、1892年5月4日 - 1968年5月24日）は、日本の内務官僚、弁護士としてのキャリアを持ち、政治家としても幅広く活動した人物です。彼は衆議院議員を6期務め、自由民主党に所属し、また貴族院議員や防衛庁長官、内務大臣としても知られています。加えて、日本林業協会の会長や相模女子大学の学長という役職にも就いていました。

大村清一の家族には、彼の息子である大村襄治もおり、また岳父は東京大学の名誉教授である本多静六です。

初期の経歴

岡山県津山市に生まれた大村は、鹿児島高等農林学校を卒業後、1917年に京都帝国大学法科大学独法科を修了しました。その後、内務省に入省し、土木局の職に就きます。彼の経歴は多岐にわたり、鹿児島県揖宿郡長や東京市主事としても活動し、地方行政や復興局など多くの役職を歴任しました。

特に長野県知事を2度務めたことは、大村への注目を集めました。そして、警保局長や内務書記官、社会局長官などを経た後、1939年には阿部内閣の文部次官に就任します。

戦後の政治活動

1946年には内務次官として内務省に戻りました。同年には第1次吉田内閣の内務大臣に就任し、貴族院の勅選議員としても任命を受けました。この貴族院では1947年5月2日に廃止されるまで在任し、その活動を続けました。

その後、同年の第23回衆議院議員総選挙で日本自由党公認で岡山1区から立候補し当選、ここから議員生活が始まります。議員生活の中で6回の当選を果たし、特に1948年には兵器処理委員会に関する証人喚問が行われるなど、政治的活動は多岐にわたりました。

1954年には第1次鳩山一郎内閣の防衛庁長官に就任し、日本初となる「防衛力整備長期計画」を策定しました。このように、多くの重要な役職を歴任し、衆議院議院運営委員長や懲罰委員長、民主自由党国会対策委員長や自由民主党総務など、様々な政治的業務をこなしました。

晩年と評価

1968年5月24日、大村は76歳でこの世を去りました。彼の死後、正四位から正三位に叙され、銀杯一組が賜るなど、非常に高い評価を受けました。彼の墓所は小平霊園にあります。

大村清一は、戦後の日本において内務大臣として憲法公布文に名前を残すなどの重要な役割を果たしたことが特筆されます。また、宗教は日蓮宗であり、東京都板橋区南町に居住していました。

栄典と家族

1965年には勲一等瑞宝章を授与され、栄誉を受けました。彼の家族には、妻の安子（東大名誉教授・林学博士）、および長男・襄治をはじめとする多くの子供たちがいます。このように、大村清一の生涯は、内務官僚として、また政治家としての優れた業績によって彩られています。

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