大森町 (東京府)

大森町（おおもりまち）

概要

大森町は、かつて東京府荏原郡に存在した町です。現在の東京都大田区の京急本線大森町駅周辺に位置しています。1889年に大森村として発足し、1897年に町制を施行して大森町となりました。

歴史

1889年（明治22年）5月1日：町村制の施行に伴い、大森村が単独で村制を施行。
1897年（明治30年）7月20日：大森村が町制を施行し、大森町となる。
1932年（昭和7年）10月1日：荏原郡全域が東京市に編入され、大森町の区域は東京市大森区となる。
1947年（昭和22年）3月15日：大森区が蒲田区と合併し、大田区が設置され、大森町は歴史を終える。

交通

鉄道

国鉄（現JR東日本）：
東海道本線（東北・京浜線）：町域内を通過していましたが、駅は存在しませんでした。
京浜電気鉄道（現京浜急行電鉄）：
本線：大森町駅が設置されていました。
京浜東北線の大森駅は入新井町、京急本線の大森海岸駅は大井町に所在していました。

道路

国道15号（当時は1号国道、京浜国道）が町域を通過していました。

教育

大森町には、以下のような教育機関がありました。

大森第一高等尋常小学校
大森第二尋常小学校
大森第三尋常小学校
大森実業公民学校
大森青年訓練所
帝国女子医学専門学校
帝国女子医学専門学校附属看護婦養成所
大森高等女学校
城南女学校
城南幼稚園
東京高等工学校附属普通部

社寺宗教

町内には、多くの神社仏閣がありました。

寄来神社
貴船神社
八幡神社
諏訪神社
三輪神社
稲荷神社
三輪厳島神社
浅間神社
厳正寺
徳浄寺
大林寺
密乗院

人口

以下は、大森町の人口の推移です。

1920年：19,501人
1925年：32,014人
1930年：46,062人

地域

大森町には、以下のような字（あざ）がありました。

美原、浅間、谷中、谷島、諏訪、松戸、富士見、亀島、宝田、靏渡、三輪、末広、千代田、貴船、田中、前方、堀内、相生、瀬島、前ノ浦、袖ヶ浦、中富、東浜、中島、森ヶ崎、森ヶ崎新田、原島

現在の地名

現在の大田区におけるおおよその範囲は以下の通りです。

大森中
大森本町
大森東
大森西（一丁目、四丁目、七丁目は一部のみ）
大森南（一丁目を除く）

出身・ゆかりのある人物

小久保喜七（衆議院議員、貴族院議員、自由民権家）：住所が大森町山谷でした。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第7版』人事興信所、1925年。
東京市臨時市域拡張部『荏原郡大森町現状調査』1931年11月。
小林編纂部 實測 『東京府荏原郡入新井町大森町全圖番地界入』1930年7月。

関連項目

東京都の廃止市町村一覧

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