大橋貴洸

大橋 貴洸（おおはし たかひろ）

大橋貴洸は、1992年9月22日生まれの将棋棋士で、関西本部所属のプロ棋士として知られています。彼は所司和晴七段の門下であり、棋士番号は308です。出身地は和歌山県新宮市で、幼少期に東京に移住しました。彼は國學院高等学校を卒業しており、将棋の世界に足を踏み入れた背景には、幼少期より将棋への興味と情熱があったことがうかがえます。

プロ入りまでの道のり

大橋は、小学4年生の頃に父親と共に将棋を覚えました。八王子将棋クラブに通い、わずか1年程でアマチュア五段に昇進。その実力を発揮するために研修会に入会し、アマ大会での活躍が期待されました。

2006年9月に中学2年生のときに研修会A2から奨励会6級に編入し、努力の結果4年間で三段へと上り詰めました。その後2012年、三段リーグの4期目を迎えた際には、関東奨励会から関西奨励会への移籍を決断しました。この移籍について彼は、成績の向上を求めて多様な若手棋士の活躍を直接感じる機会を求めていたと述べています。

三段リーグに参加した当初こそ勝ち越すことができませんでしたが、2013年に初めて勝ち越しを達成。続く2014年には昇段に近づくも、残念ながら次点に終わりました。彼の努力は実を結び、2016年上期の三段リーグでは遂にできた12勝6敗の成績により四段に昇段を果たします。

プロ棋士としての活躍

2016年10月1日に四段としてプロ入り後、まずはNHK杯戦予選での初出場で世間に名を知らしめました。2018年には、aishi戦で自身初の棋戦優勝を果たし、その後も数々の戦で優れた成績を収め続けました。特に、2019年には王位戦予選でも勝ち上がり、五段に昇段。その後も竜王ランキング戦の連続昇級によって六段に昇段し、2023年には七段に昇進しました。

独自の棋風と戦法

彼の棋風は居飛車よりで、オールラウンドなプレイスタイルが特徴です。特に得意とする横歩取り戦法は、彼自身が独創的な研究を行い発表していることでも知られています。「耀龍」という名前を冠した独自の戦法を創出し、書籍を出版しています。例えば、「耀龍ひねり飛車」や「耀龍四間飛車」といった戦法があり、特に後者は将棋大賞を受賞しています。

人柄とその他の活動

フロントでは独特なスーツで話題となり、勝負服として特に愛用しています。実は、彼は非常におとなしい性格で、独特の揮毫でも知られており、そのスーツ選びにも思い入れを持っています。また、期間限定のオリジナルチョコレート「TAKAHIRO OHASHI CHOCOLATE」を発売するなど、将棋界内外でも注目を集めています。彼は棋士としての活動を通じて、どのように将棋の魅力を伝え続けていくのか、今後の動向が期待される存在であると言えます。

昇段履歴

• - 2010年7月: 三段（奨励会三段リーグから参加）
• - 2016年10月: 四段（奨励会三段リーグ成績2位） = プロ入り
• - 2019年7月: 五段（公式戦100勝達成）
• - 2019年10月: 六段（竜王ランキング戦連続昇級）
• - 2023年2月: 七段（順位戦B級1組昇級）

主な成績と著書

彼は、YAMADAチャレンジ杯や加古川青流戦での優勝歴を持ち、将棋大賞では新人賞や升田幸三賞を受賞しています。また、著作として「耀龍ひねり飛車」や「耀龍四間飛車」など、独自戦法に関する書籍を発表し、棋士としての活動を広げています。

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