大池町 (名古屋市)

大池町（おおいけちょう）

概要

大池町は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した地名です。現在の名古屋市中区の一部にあたります。

地理

大池町は、その名の由来ともなった「大池」と通称される麹ヶ池が存在した場所でした。この池は、前津小林村字田面（現在の大池町三丁目付近）に位置し、名古屋城下から少し離れた、風光明媚な物見遊山の地として知られていました。『名古屋市史地理編』によると、池の大きさは縦90間、横68間、面積は6100坪、周囲は4町58間3尺と記録されています。また、周囲の水田約15町3段8畝26歩を潤す灌漑用水としての役割も担っていました。

歴史

町名の由来

町名は、地内にあった麹ヶ池の通称である「大池」に由来しています。この麹ヶ池は、町の発展とともに埋め立てられ、現在はその姿を留めていません。

沿革

1909年（明治42年）10月1日 - 大字御器所の一部が名古屋市大池町として成立しました。
1911年（明治44年）11月1日 - 上前津町および前津小林町の各一部を編入し、町の区域を拡大しました。
1942年（昭和17年）2月1日 - 三田町の一部を編入しました。
1969年（昭和44年）10月21日 - 一部が大須四丁目に編入され、また、千代田二丁目・同三丁目にも編入されました。
1912年（大正元年）11月25日 - 名古屋市会において、旧大池敷地を財団法人戴恩会に無償譲渡することが決定しました。これにより、地域における福祉活動の促進が図られました。
1974年（昭和49年）5月11日 - 一部が上前津二丁目に編入され、また、千代田三丁目にも一部が編入されました。
1977年（昭和52年）10月23日 - 一部が千代田三丁目および同五丁目に編入され、大池町はその歴史に幕を閉じました。

参考文献

名古屋市役所 編『名古屋市史地理編』1916年3月30日。
名古屋市文化財調査保存委員会 編『名古屋史蹟名勝紀要』芸術案内社、1954年12月25日。
名古屋市会事務所 編『名古屋市会史 別巻第2 総合名古屋市年表（大正編）』名古屋市会事務所、1963年3月10日。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

* 名古屋市の地名

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