大深岳

大深岳（おおぶかだけ）

大深岳は、秋田県仙北市と岩手県八幡平市の境に位置する楯状火山で、その独特の形状と豊かな自然が魅力の一つです。周囲はオオシラビソ、ダケカンバ、ブナなどの樹海に覆われており、美しい自然環境が保たれています。また、大深岳の西に広がる玉川上流部は秋田県の原生流域として保護されています。

アクセスと歴史

d大深岳は南八幡平の一部を形成しており、かつては入山が難しい地域とされていました。しかし、1961年に行われた秋田国体の際には、八幡平からの縦走路が開かれ、登山者にとってのアクセスが改善されました。さらに1970年には八幡平アスピーテラインが開通し、より便利に訪れることができるようになりました。

自然と探検

大深岳の北側には嶮岨森（けんそもり）があり、ここからの眺めは特に素晴らしいです。嶮岨森を南に進むと中腹に位置する無人の避難小屋、大深山荘にたどり着きます。大深山荘は快適な避難施設で、周辺には水場を有する湿原があります。この湿原では季節ごとに異なる高山植物の花が咲き乱れ、夏にはお花畑のような美しい光景を楽しめます。湿原をさらに進むと松川温泉への道が開かれています。

南に進むと樹林が広がり、源太ヶ岳と大深岳の分岐に至ります。右へ進むと平坦な山頂に到達し、そこには二等三角点が設置されています。この大深岳の山頂からは、八幡平や岩手山、秋田駒ヶ岳など、周囲の美しい山々を一望することができます。

縦走路とマウンテンライフ

大深岳からは小畚岳、三ツ石山と続く縦走路があり、さらに松川温泉や岩手山への縦走も可能です。また、南西に続く関東森、八瀬森、曲崎山、大白森の縦走路には、八瀬森山荘や大白森山荘といった整備された施設が点在し、優れた登山体験が楽しめます。松川温泉から源太ヶ岳を経由して大深岳に至るルートが、特に短時間で登頂できるルートとして人気です。

かつての出現

danに、大深岳周辺には「大深岳の大クマ」と呼ばれる伝説が存在しており、昭和36年にはこの山域に住むとの伝承があります。この大クマは、周囲の山々を徘徊し、地元のマタギを恐れさせていました。足跡の大きさは輪カンジキをも凌ぐほどで、その吠える声は峡谷が壊れるほどの威圧感を持っていたそうです。

大深岳の大蕗

大深岳から流れる大深沢の地域は、古くから巨大な秋田蕗の産地として知られています。特に、畳2枚分の大きさの秋田蕗が栽培されていたこともあり、昔の田沢村の山守が選りすぐりの蕗を切り出して、佐竹氏へ献上したと伝わっています。また、久保田藩主が大蕗を引き寄せ、豪華に見せるために運ばれた話も残っています。

まとめ

大深岳は自然に囲まれた美しい山であり、豊かな動植物群や登山道を通じた冒険が待ち受けています。その隣接する山々と連なるビューポイントは、多くの登山者に愛され続けています。これからの季節には多様な高山植物が訪れる者を楽しませることでしょう。

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