大澤奈留美

大澤奈留美

大澤奈留美（おおさわ なるみ、1976年5月22日 - ）は、日本棋院東京本院に所属する囲碁女流棋士です。埼玉県さいたま市（旧大宮市）出身で、埼玉県立大宮東高等学校を卒業。菊池康郎に師事しました。

略歴

6歳から囲碁を始めたきっかけは、父親が碁会所を経営していたことでした。妹である上田崇史も同じ碁会所で腕を磨き、9歳でアマチュア向けの秀行塾に参加。小学5年からは緑星囲碁学園に通い、実力を着実に伸ばしていきました。

妹の大澤摩耶も緑星囲碁学園出身で、元日本棋院院生。全日本女流アマ選手権での優勝経験を持つ強豪であり、囲碁・将棋チャンネル「記憶の一局」で聞き手を務めていました。摩耶の娘、つまり奈留美の姪にあたる大須賀聖良も、2019年に囲碁棋士となり、一族から複数のプロ棋士が誕生しています。

1988年8月には、大宮市立蓮沼小学校6年生として第9回少年少女囲碁大会に埼玉県代表で出場し、6位入賞を果たしました。翌1989年には日本棋院院生となっています。

1997年に院生を退会後、全日本女流アマ選手権に出場し優勝。後に妹の大澤摩耶も優勝し、史上初の姉妹優勝となりました。外来として女流特別採用試験を受け、8勝1敗の成績で加藤啓子と並びましたが、決定戦で加藤を半目差で下し、見事入段を決めました。ちなみに、この1敗は加藤に喫したものです。

1999年には、女流鶴聖戦で小林泉美女流鶴聖を破り、棋戦初優勝。初段での棋戦優勝は日本棋院初という快挙でした。しかし、2000年の女流鶴聖戦では、青木喜久代女流名人に敗れ、準優勝に終わります。

2003年、女流鶴聖戦で梅沢由香里に勝利し、再び優勝。この回をもって女流鶴聖戦は他の棋戦と統合され終了したため、大澤奈留美は最後の女流鶴聖となりました。

2004年には、女流鶴聖戦の後継棋戦であるJAL女流早碁で祷陽子を下し、優勝。こちらもこの回をもって終了したため、最後のJAL女流早碁の優勝者となりました。

2006年から始まった若鯉戦（非公式棋戦）では、3位入賞を果たしています。

2012年には、文化庁文化交流使に指名され、囲碁を通じた国際交流に貢献しました。

昇段履歴

1998年4月1日 初段
1999年9月 二段
2003年 三段
2009年10月16日 四段（勝星規定）
2020年7月3日 五段（勝星規定）

良績

女流鶴聖 2期（21期、24期） 準優勝1回（22期）
JAL女流早碁 1回（第2回）
リコー杯プロ棋士ペア碁選手権 優勝1回（14回、趙治勲とのペア） 準優勝1回（7回、林海峰とのペア）

外部リンク

日本棋院の大澤奈留美紹介ページ
囲碁サロンさいたま新都心（父が運営し自身が講師を務める）

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