青木喜久代

青木喜久代

青木喜久代（あおき きくよ、1968年5月24日 - ）は、東京都出身の囲碁棋士で、日本棋院に所属しています。八段の段位を持ち、菊池康郎九段に師事しました。数々の女流タイトルを獲得し、その実力と実績で囲碁界に名を刻んでいます。

棋風と実績

青木喜久代の棋風は、手厚くゆったりとしていると評されます。その落ち着いた打ち回しで、数多くのタイトルを獲得してきました。主な獲得タイトルは以下の通りです。

女流名人：5期
女流鶴聖戦：4期
女流最強戦：1期
女流棋聖戦：1期

また、新人王戦では準優勝という成績も収めています。これは、女流棋士として初めての決勝進出という快挙でした。

経歴

小学1年生の頃、母親と共に囲碁教室に通い始めたことがきっかけで囲碁を覚えました。小学5年生の時には、菊池康郎が主宰する緑星会（現・緑星囲碁学園）に入門し、本格的に囲碁の道を歩み始めます。

1980年には、少年少女囲碁大会小学生の部で4位に入賞。1981年に日本棋院の院生となり、厳しい修行を重ね、1986年に念願の入段を果たしました。

1990年には、第2期女流名人戦リーグで全勝優勝し、初のタイトルを獲得。翌1991年には、第13期女流鶴聖戦でも優勝し、2つ目のタイトルを手にしました。同年には、女流棋士史上1位となる18連勝も記録しています。

1997年には、新人王戦で女流棋士として初の決勝進出を果たしましたが、山田規三生に敗れ準優勝となりました。1998年の本因坊戦2次予選では、依田紀基碁聖を破り、29年ぶりに女流棋士がタイトル保持者に勝利するという快挙を成し遂げました。1999年には、本因坊戦で女流棋士として初めて3次予選に進出しましたが、加藤正夫に敗れています。2000年には、大手合で八段に昇段しました。

私生活では、1999年に結婚。2000年と2002年には、長女と次女を出産し、産休を取得しています。

2006年には、第18期女流名人戦で小山栄美を破り、4年ぶりにタイトルを獲得。女流名人5期目、通算獲得タイトルを10としました。2008年には、正官庄杯世界女子囲碁最強戦に日本代表として出場し、3人抜きを達成。2009年には、第28期女流[[本因坊戦]]で謝依旻に挑戦しましたが、1勝3敗で敗れました。

2012年には、第15期女流棋聖戦にて挑戦手合に進出。謝依旻に2勝1敗で勝利し、自身初となる女流棋聖位を獲得しました。この時、女流タイトル獲得数は11となり、歴代単独2位となっています。2021年には、第1回テイケイ杯女流レジェンド戦で優勝し、12個目のタイトルを獲得しました。

その他の棋歴

青木喜久代は、国際棋戦でも活躍しています。宝海杯世界女子選手権戦ではベスト4に進出し、正官庄杯世界女子囲碁最強戦では3人抜きを達成しました。また、ワールドマインドスポーツゲームズ囲碁女子団体戦では銅メダルを獲得しています。

国内棋戦では、リコー杯ペア囲碁選手権戦で3度の優勝を果たしています。1998年と1999年は本田邦久と、2005年は三村智保とペアを組んでの優勝でした。

人物

青木喜久代は、その実力と人柄で多くのファンを持つ棋士です。手厚くゆったりとした棋風は、多くの人に愛されています。また、囲碁の普及にも力を入れており、後進の育成にも積極的に取り組んでいます。兄は同じく囲碁棋士の青木紳一九段。

参考文献

秋山賢司「飛び出した若手棋士群 第6回 青木喜久代女流鶴聖」（『棋道』1991年12月号）

外部リンク

日本棋院の青木喜久代紹介ページ
* 青木喜久代 (@Fe6BF9gPsTJdfn1) - X（旧Twitter）

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