大矢野原演習場

大矢野原演習場の概要

大矢野原演習場は、熊本県上益城郡山都町に位置する陸上自衛隊の演習場です。管理は陸上自衛隊北熊本駐屯地業務隊が行っています。この演習場は、西部方面隊に属し、第8師団長がその運営をつかさどっています。

ここは中規模の演習場であり、日出生台演習場に次ぐ規模を誇り、東京ドーム約350個分の広大な面積を備えています。このため、中隊規模の訓練に適した環境が整っているのが特徴です。また、主に第8師団や幹部候補生学校の部隊が利用します。

地理的特性

大矢野原演習場は阿蘇山の南外輪山の麓に位置し、標高約400メートルの高台にあります。北熊本駐屯地からは約40キロメートルの距離にあり、車でおおよそ90分かかります。また、健軍駐屯地からは約30キロメートルで、アクセスも良好です。気温については、熊本市内より4〜6度ほど低いため、訓練においては異なる気象条件での対応力を養うことができるメリットがあります。主要アクセス道路としては、国道445号があり、熊本市内から御船経由でアプローチ可能です。また、熊本空港や西原村方面からもアクセスできて便利です。

演習場の歴史

大矢野原演習場の歴史は1883年（明治16年）に初めて旧陸軍の演習場として利用されたことから始まります。戦後は駐留していた米軍が使用しましたが、1957年（昭和32年）に陸上自衛隊に返還されて以来、現在の演習場として活用されています。1995年には、演習場内に屋外の基本射撃場が整備され、ますます充実した訓練が可能になりました。

訓練施設

大矢野原演習場には、基本射場や無反動砲射場、ロケット射場、対戦車火器射場、縮尺射場など多様な訓練施設が整っています。これにより、ここでは実弾射撃訓練や手榴弾投擲訓練、化学火工品を用いた訓練、ヘリコプターを使用した訓練、さらには日米の共同訓練など、様々な種類の訓練が行われています。

結論

大矢野原演習場は、陸上自衛隊にとって重要な訓練の場であり、その広大な環境と多様な訓練施設により、部隊の実戦能力向上に寄与しています。今後もこの演習場を通じて、優れた自衛隊員の素地を作るための訓練が続けられていくことでしょう。

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