大谷口上町

大谷口上町（おおやぐちかみちょう）

東京都板橋区に位置する大谷口上町は、丁番を持たない単独の町名で、全域が住居表示を実施しています。

地理

大谷口上町は、南側を中野通り、北側を国道254号に挟まれた場所にあります。北は弥生町、東はごく一部が大山町、南東は大山西町、南西は大谷口、北西は大谷口北町と隣接しています。この町の特徴として、日本大学医学部と附属板橋病院が町の約半分を占めており、残りのエリアは住宅地となっています。地形は、旧千川上水に近い高台と石神井川に向かう崖地という二つの異なる特徴を持っています。

歴史

大谷口上町は、かつて武蔵国豊島郡上板橋村の一部であり、小名として大谷口と呼ばれていました。1871年（明治4年）11月14日に浦和県から東京府に編入され、1932年には板橋区大谷口町となりました。現在の町名になったのは、その後の区画整理によるものです。

大谷口上町住宅改良計画

この地域には、かつて千川上水の漏水を水源とする溜池があり、戦後の混乱期に多くの住居が乱立しました。特に、水道設備が十分でなかった時代には、溜池の水源が生活用水として利用されるなど、劣悪な住環境でした。道路も整備されておらず、緊急車両の進入も困難な状況が50年以上続いていました。しかし、2005年頃から、板橋区、東京都、国土交通省が協力し、住宅地区改良法に基づき、老朽化した住宅を解体し、新たな集合住宅が建設されました。また、東京都は中野通りの拡張工事に伴い、周辺の狭小住宅を整理しました。この再開発は、地形的な特徴もあり、都心に近い立地ながら古い住宅が残っていた状況に対して、都市計画や住居形成の観点から多くの関心を集めています。

世帯数と人口

2024年3月31日現在の板橋区の発表によると、大谷口上町の世帯数は2,405世帯、人口は4,140人です。

学区

大谷口上町の区立小・中学校の学区は、以下の通りです（2021年8月時点）。詳細な学区については、板橋区の公式サイト等で確認してください。

事業所

2021年の経済センサス調査によると、大谷口上町には131の事業所があり、従業員数は3,698人です。

交通

鉄道

町域内には駅はありませんが、以下の路線・駅が利用可能です。

東武東上線：大山駅（大山町および大山東町）、中板橋駅（弥生町および中板橋）

バス

国際興業バスが運行しており、以下のバス停が利用できます。

大山・大谷口上町：赤51（西が丘経由赤羽駅西口行き、サンシャインシティ経由池袋駅東口行き）、光02（サンシャインシティ経由池袋駅東口行き、光が丘駅行き）、池55（サンシャインシティ経由池袋駅東口行き、小茂根五丁目行き）
日大病院：池05（池袋駅西口行き）、赤57（トンネル経由赤羽駅西口行き）
大山西町：池05（池袋駅西口行き、日大病院行き）

また、池袋駅西口始発の日大病院直行バス（池01系統）が平日朝3便運行しています（復路運転はなし）。

道路

国道254号（川越街道）

施設

大谷口上町には、以下の施設があります。

日本大学医学部
日本大学医学部附属板橋病院
日本大学医学部附属看護専門学校
板橋区立板橋第十小学校
東京保健会病体生理研究所
大谷口北町郵便局
大谷口上町公園
大谷口上町児童遊園
陽光保育園
光龍院
慈光寺

その他

郵便番号：173-0032（集配局：板橋郵便局）

脚注

参考文献
「上板橋村」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ12豊島郡ノ4、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763977/32。

外部リンク

* 板橋区公式サイト

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