大野一郎

大野 一郎（おおの いちろう）

大野一郎は1890年1月23日に愛知県で生まれ、1973年12月8日に逝去した日本の海軍軍人である。彼は最終的に海軍中将の階級を持ち、従三位勲一等功三級の位階を有していた。

経歴

大野は1910年7月に海軍兵学校第38期を卒業し、海軍少尉としての任官を果たした。彼はその後、「伊吹」や「榛名」といった軍艦に所属し、また「扶桑」では分隊長を務めるなど、様々な場面で才能を発揮していく。さらに、海軍砲術学校高等科を修了し、砲術の専門知識を身につけた。

1921年には海軍大学校甲種第21期に入学し、その翌年には海軍少佐に昇進。以降は「五十鈴」や「伊勢」の砲術長、第2艦隊参謀としての職務をこなしている。1927年に海軍中佐に昇格した後も、陸軍重砲兵学校で教官を務めたり、「鳳翔」や「加賀」の副長として従事した。

1932年には海軍大佐に進級し、「龍驤」としての艦長職を経験しながら、横須賀海軍航空隊の副長としても活動。その後、「加賀」の艦長へと着任し、1938年には海軍少将に昇進。霞ヶ浦海軍航空隊の司令官に転任したあとも、様々な指揮官職をこなし続けた。

1940年には厦門方面特別根拠地隊の司令官に就任し、その後も大島方面特別根拠地隊の司令官や、上海方面特別根拠地隊の司令官などを歴任。1942年には海軍中将に進級し、揚子江方面の特別根拠地隊司令官としても務める。1944年には大阪警備府司令長官に任命されたが、同年の末には待命となり、最終的には予備役に編入されている。

年譜

大野一郎の経歴を年ごとに見てみると、以下のような重要なマイルストーンがある。

• - 1910年7月: 海軍兵学校を卒業し、笠置に乗組。
• - 1911年3月: 筑波に乗組。
• - 1912年12月: 海軍砲術学校普通科に入学。
• - 1913年5月: 海軍水雷学校普通科に入学し、同年12月には海軍中尉に進級。
• - 1916年12月: 海軍大尉に昇進。
• - 1918年4月: 海軍砲術学校高等科に進学し、海軍大学校乙種学生としての道を歩む。

その後、様々な艦艇や部隊において砲術長や副長などの職務をこなし、1932年には海軍大佐に昇進。続いて1941年には特別根拠地隊の司令官として戦略的な役割を担い、1942年5月には海軍中将に昇進してからも高い指導力を発揮し続けた。

1944年には予備役に編入され、約60年にわたる軍人としてのキャリアを経て逝去した。

参考文献

• - 福川秀樹 編著『日本海軍将官辞典』(芙蓉書房出版, 2000年)
• - 外山操 編『陸海軍将官人事総覧 海軍篇』(芙蓉書房出版, 1981年)
• - 海軍歴史保存会 編集『日本海軍史 第9巻』(海軍歴史保存会, 1995年)

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