大野原島

大野原島の概要

大野原島（おおのはらじま）は伊豆諸島の一部で、三宅島の西側に浮かぶ無人の小島です。この島は、海の中に点在する大小10以上の岩礁で成り立っています。その中でも特に目立つ3つの突岩、子安根、エビ根、大根からは、三本嶽（さんぼんだけ）という別名で呼ばれることもあります。行政的には東京都三宅村に所属しているところも注目です。

地理

大野原島は、三宅島の阿古港から西南西に約9キロメートルの位置にあります。阿古港からは瀬渡し船を利用することで、約30分の時間でアクセスすることができます。島の中心部分にある大根は標高33メートルで、そこから周辺の岩礁には子安根（114メートル）、エビ根（61メートル）、間角根（14メートル）などがあります。さまざまな岩礁が存在し、それらには島の地震活動をモニタリングするためのGNSS観測点も設置されています。

自然環境

大野原島は、その自然環境が非常に豊かで、全体が国立公園の特別保護地区に指定されています。このため、地域の生態系はしっかりと守られています。また、子安根はカンムリウミスズメの生息地として知られ、国によって鳥獣保護区としての特別保護も受けています。周囲の海は漁場としても名高く、釣りやダイビングを楽しむスポットとしても人気があります。

さらに、御蔵島から移住してきた少数のミナミハンドウイルカが見られることもあり、観光客や自然愛好者にとっては特異な体験ができる場所とされています。かつてはニホンアシカが生息していたこともあり、歴史的にも注目される自然環境です。

アクセスと観光

大野原島へのアクセスは、三宅島からの船が主な手段ですが、島自体が無人であるため、観光施設や宿泊施設はありません。しかし、自然環境を楽しむために訪れる人々には、ビーチでの散策や海中探検を通じて、貴重な生態系を実際に体感することができます。特に海中の生き物や美しい珊瑚には多くの魅力があります。

島ならではの静かで素朴な環境で、自然の美しさを堪能できる大野原島は、訪れる価値があるスポットと言えるでしょう。

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