大阪市立玉出中学校

大阪市立玉出中学校

大阪市立玉出中学校（おおさかしりつ たまでちゅうがっこう）は、大阪府大阪市西成区に所在する公立の中学校です。地元では略して「玉中（たまちゅう）」の愛称で親しまれています。

沿革

本校の歴史は、1951年（昭和26年）に大阪市立成南中学校の分校として、現在の学校敷地に開設されたことに始まります。この土地は、太平洋戦争末期の大阪大空襲によって壊滅的な被害を受け、焼け野原となっていた民家跡地を取得して造成されたものです。

分校としての歩みを進めた後、わずか2年後の1953年（昭和28年）に独立し、西成区内で5番目の中学校として新たな一歩を踏み出しました。開校当初は「大阪市立西成第五中学校」という仮称が用いられていましたが、開校直後の同年6月8日には、正式な学校名称として「大阪市立玉出中学校」が決定しました。この6月8日は、現在も創立記念日とされています。

学校の通学区域については、地域の玉出小学校区と南津守小学校区の卒業生を受け入れることとなりました。校名の選定にあたっては、当初、校区に含まれる玉出と南津守（旧津守）を合わせた「玉津中学校」という案も浮上しました。しかし、すでに大阪市東成区に大阪市立玉津中学校が存在していたため、混同を避けるためにこの名称は断念されました。最終的に、学校が位置する地名である「玉出」から名を取り、「大阪市立玉出中学校」という名称に落ち着いたという経緯があります。

独立開校後、学校施設も順次整備されました。1953年6月16日には最初の鉄筋コンクリート造りの校舎が竣工し、学習環境が向上しました。同年10月30日には校旗と校歌が制定され、学校のシンボルが整いました。

教育活動においては、1964年（昭和39年）11月に文部省（現在の文部科学省）から道徳教育の研究指定校として選ばれ、その研究成果を発表するなど、実践的な教育に取り組んできました。また、1992年（平成4年）4月には、大阪市研究学校および文部省より武道指導推進校の指定を受けるなど、教育内容の充実にも力を入れています。

通学区域

大阪市立玉出中学校の標準的な通学区域は、大阪市立玉出小学校区および大阪市立南津守小学校区全域に定められています。具体的には、大阪市西成区内の以下の地域が該当します。

玉出東1丁目および2丁目
玉出中1丁目および2丁目（一部を除く）
玉出西1丁目および2丁目
南津守1丁目から7丁目までの全域

ただし、一部の地域については、大阪市立成南中学校との間で調整区域が設定されています。これは、玉出東1丁目の一部で大阪市立岸里小学校の通学区域となっている区域や、玉出西1丁目の一部で大阪市立千本小学校の通学区域となっている区域（玉出中学校の西側および北側に位置する地域）に対して適用されます。これらの調整区域に居住する生徒は、指定された二つの中学校のいずれかを選択して通学することが可能です。

交通アクセス

本校への主な交通手段は以下の通りです。

Osaka Metro四つ橋線 玉出駅：駅の3号出口または4号出口を利用し、北西方向へ徒歩約7分（距離にして約500メートル）。
南海本線 岸里玉出駅：駅の玉出口（南側出口）から出て、西方向へ徒歩約8分（距離にして約600メートル）。

両駅とも徒歩圏内にあり、生徒や教職員、来校者にとって比較的アクセスしやすい立地と言えます。

参考文献

本稿の記述にあたっては、以下の資料を参照しています。

大阪市立玉出中学校創立50周年記念事業委員会『創立50周年記念誌』2002年発行
大阪市立玉出中学校『大阪市立玉出中学校創立30周年記念誌』1983年発行

関連項目

大阪府中学校一覧

外部リンク

大阪市立玉出中学校公式サイト

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