天城トンネル

天城トンネル

天城トンネルは、静岡県伊豆半島の天城峠に位置し、伊豆市と賀茂郡河津町をつなぐ国道414号にあるトンネルです。このトンネルには、天城山隧道と新天城トンネルの2つが存在し、それぞれ異なる特徴と歴史を持っています。両トンネルの詳細を以下で解説します。

天城山隧道

天城山隧道は、1905年（明治38年）に完成したトンネルで、全長は445.5メートルです。このトンネルは日本で初めて全ての構造物が切り石で建設された石造道路トンネルであり、現在でも日本国内に現存する中で最も長い石造道路トンネルとして知られています。建設には総工費10万3016円がかかり、新天城トンネルと区別するため「旧天城トンネル」とも呼ばれています。

1916年（大正5年）にバスの運行が開始され、これにより地域内の人や物の交流が大いに活発化しました。さらに、天城山隧道は日本の道100選に選ばれており、1998年には国の登録有形文化財として「旧天城隧道」として登録されました。その後、2001年6月15日には、「天城山隧道」の名で道路トンネルとして初めて国の重要文化財に指定されました。

指定に伴い、登録有形文化財としての地位は抹消されました。この時期の観光スポットとしての整備により、トンネルへのアプローチ部分の舗装が剥がされました。また、1970年には新天城トンネルが開通し、これにより当隧道経由の道が本線とはならなくなりました。

このトンネルには、伊豆市側の入口近くに駐車場や公衆トイレが備えられています。また、トンネル内の照明は、一般的なパネル型ではなく、ガス灯を模したデザインのナトリウムランプが使用されています。幅員は3.50メートル、側溝を含むと4.10メートルです。

新天城トンネル

新天城トンネルは、天城山隧道の西側に位置し、国道414号に並行して掘られたトンネルです。このトンネルは1970年に完成し、全長は800メートルです。完成当初は有料道路として運営されていましたが、2000年3月18日以降は無料で通行可能となりました。

新天城トンネルは、旧天城トンネルの交通量を軽減し、より安全かつ快適な交通を提供するために開発されました。そのため、今でも多くの観光客や地元住民に利用されています。

まとめ

天城トンネルは、伊豆半島の自然や文化を体感できる貴重な道であり、歴史的価値を有しています。特に天城山隧道はその建築技術や歴史的背景から観光スポットとしても注目されており、多くの訪問者を迎えています。歴史的な見どころだけではなく、自然の美しさも感じられるこの場所は、訪れる価値が十分にあるスポットと言えるでしょう。

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