天浪

天浪（てんなみ）

概要

天浪は、千葉県成田市に位置する地区であり、現在は居住者がいない地域です。2017年10月31日の時点での人口は0人で、郵便番号は282-0001です。この地域は、成田国際空港（旧称：新東京国際空港）の敷地内に位置しており、空港の主要な施設の一部となっています。

地理

天浪は、成田市の南東部に位置し、遠山地区に属しています。周辺には駒井野、古込、三里塚といった地区が隣接しています。特に、東三里塚や古込と同様に、天浪のほぼ全域が成田国際空港の敷地の一部となっており、A滑走路や誘導路、第一旅客ターミナルのエプロンなどの空港施設が広がっています。

歴史

天浪は、戦後の開拓によって発展した地域であり、かつては天浪第一（南）、天浪第二（東）、天浪第三（北）の3つの区域に分かれていました。戦後の開拓では、沖縄県出身者や戦災者同盟が入植しました。

沖縄県出身者の入植は、久米島出身の僧侶である与世盛智郎氏が中心となり、主に牧草地であった天浪第一に入植しました。初期には宮内庁下総御料牧場の馬小屋を共同生活の場として利用するなど、厳しい環境での開拓生活を送りました。

一方、戦災者同盟は、労農党員の伊達廣氏に率いられ、松や杉の林が多かった天浪第二、第三に入植しました。当初、第一に入植していた戦災者同盟の農民が開墾した土地は、裁判や交渉の結果、沖縄出身者に譲られました。

1966年7月4日、成田空港の建設が閣議決定されたことで、天浪のほぼ全域が空港の敷地となりました。この決定は地域住民の反発を招き、三里塚芝山連合空港反対同盟の結成につながりました。しかし、天浪の住民（当時32家族）は反対運動とは一線を画し、集団で事態に対処しました。同年10月27日には古込・木の根とともに成田市条件闘争連盟を結成し、条件交渉の末、全世帯が立ち退きに応じました。

学区

天浪地区は、成田市立の小中学校に通う場合、以下の学区に属します。

小学校：
中学校：

施設

* 成田国際空港：地区の大部分が空港施設となっています。

交通

天浪地域内には、国道や県道のような主要道路は存在しません。

まとめ

天浪は、戦後の開拓から成田空港建設という歴史的な変遷を経て、現在は空港の一部となった地域です。かつての住民の生活は、空港の発展とともに姿を消しましたが、その歴史は今もなお語り継がれています。

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