天神尾

天神尾 (てんじんお)

新潟県新潟市中央区に位置する「天神尾」は、現行の行政地名として天神尾一丁目および天神尾二丁目が定められています。この地域は住居表示が既に実施されており、郵便番号は950-0905となります。

概要

天神尾は、信濃川下流の右岸に形成された自然堤防の上に広がっています。この地は、江戸時代から明治22年（1889年）にかけて「天神尾新田」として開発された歴史を持ちます。現在、天神尾はJR新潟駅の南側に広がるエリアの一部を構成する地域の一つとなっています。

歴史

天神尾の歴史は古く、寛永11年（1634年）にこの地の開発が始まったと記録されています。近代に入り、明治22年（1889年）4月1日には、町村制の施行に伴う周辺村との合併により、鳥屋王（とやのお）村の大字となりました。その後、明治34年（1901年）11月1日には、鳥屋王村が女池村と合併し、新たに成立した鳥屋野村の大字となります。さらに、昭和18年（1943年）5月3日には、鳥屋野村が新潟市に編入されたことで、新潟市の大字「天神尾」となりました。

高度経済成長期を経て、都市化が進む中で地域の区画整理が行われました。昭和45年（1970年）の町名整理では、天神尾の一部区域が分立し、「天神」として新たな町が誕生しました（現在の天神一丁目、二丁目）。その後、昭和59年（1984年）に住居表示が施行され、現在の天神尾一丁目および二丁目という町名と地番が確定しました。平成19年（2007年）4月1日には、新潟市が政令指定都市へ移行したことに伴い行政区が設置され、天神尾は中央区に属する町丁となりました。

天神尾から分立した町字としては、昭和45年（1970年）の町名整理で成立した天神（一丁目・二丁目）があります。

地域

天神尾地域内には、住居のほか、住民の生活を支える様々な施設が立地しています。

一丁目: 恵光学園第一幼稚園、有限会社幸せホーム、ホンマ薬局天神尾店、本田内科医院、サンダース・ベリー化粧品本間、ジャパンネット、ロイヤルハートクリニックなどが点在しています。
二丁目: 地域を見守る菅原神社、ニコニコレンタカー新潟駅南天神尾店、くすりのコダマとやの店などが見られます。

天神尾は周囲を複数の町字に囲まれています。北から東回りに順に、幸町、水島町、天神、米山、堀之内南、堀之内、東幸町といった地域と隣接しています。

交通

地域内には新潟市道南2-159号線や、都市計画道路である新潟市道笹口紫竹山線（通称：弁天線）などの道路が通っています。主要幹線道路へのアクセスも比較的良好で、近隣には新潟バイパスのインターチェンジが複数あります。国道8号新潟バイパスの弁天インターチェンジまでは車で約5分、また、国道7号・8号の新潟バイパスおよび国道49号亀田バイパスが交差する紫竹山インターチェンジまでも車で約8分程度と、市内中心部や郊外への移動に便利な立地条件を備えています。

天神尾の児童生徒が通学する市立小・中学校については、指定された学区が存在します。

この地域の歴史や地名に関する詳細は、『角川日本地名大辞典 15 新潟県』や『新潟市合併町村の歴史 第4巻 中蒲原郡から合併した町村の歴史 下』などの文献に記されています。また、天神尾から分立した経緯を持つ「天神 (新潟市)」は、関連する地名として挙げられます。

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