天端

天端（てんば）について

天端とは、ダムや堤防の最上部を指す専門用語であり、土木や建築の分野でよく用いられます。ダムや堤防が水をせき止める役割を果たす際、その高さは非常に重要であり、天端部分がその構造物の強度や安定性を決定づけます。天端はまた、土木・建築用語において「上端（うわば）」とも表現されることがあります。

堤防における天端の幅

堤防の天端には特に重要な規定があり、その幅は計画高水流量に基づいて設定されています。具体的には、天端の幅は最低でも3メートル以上であることが求められます。この幅の確保は、浸透水による安全性を高めるためだけでなく、非常時における巡視や洪水時の水防活動を行うための重要な条件となっています。さらに、河川の管理用道路の機能も考慮されており、これらの目的に対応できる十分な幅が必要となります。

堤防の天端には、利用目的に応じて様々な舗装が施されることがあります。例えば、敷砂利やアスファルト舗装が広く用いられ、耐久性や安全性を向上させています。

天端を通る国道や鉄道

天端はただの防護壁ではなく、実際に交通路としても利用されています。多くのダムや堤防の天端に国道が通っており、その一部として交通の要所ともなっています。以下は、天端を通過する国道に関連するダムの一部です：

• - 大雪ダム（北海道、国道273号）
• - 本名ダム（福島県、国道252号）
• - 寺沢ダム（群馬県、国道353号）
• - 城山ダム（神奈川県、国道413号）
• - 我谷ダム（石川県、国道364号）
• - 奈川渡ダム（長野県、国道158号）
• - 横山ダム（岐阜県、国道303号）- 奥いび湖大橋へ移行
• - 七色ダム（三重県・和歌山県、国道169号）
• - 池原ダム（奈良県、国道425号）
• - 天理ダム（奈良県、国道25号非名阪）
• - 島地川ダム（山口県、国道376号）
• - 菅野ダム（山口県、国道434号）
• - 松原ダム（大分県、国道212号）

さらに、堤防においては鉄道が通る事例も存在し、例えば馬宮第三横堤では東日本旅客鉄道（JR東日本）の川越線が通っています。このように、天端は単なる構造物の高地ではなく、交通や地域のインフラとしても重要な役割を担っています。

まとめ

天端は、ダムや堤防の設計及び維持管理において欠かせない要素です。交通機能を含む多様な利用目的を持ちながら、構造物としての安全性を追求する重要な部分であることを理解しておく必要があります。

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