天谷丑之助

天谷 丑之助（あまがい うしのすけ）は、明治21年（1888年）2月18日に茨城県で生まれ、昭和49年（1974年）7月15日にその生涯を終えた日本の政治家です。

郷里の旧制土浦中学校を卒業後、東京へ進学し、明治42年（1909年）に早稲田大学商学部を修了しました。学業を終えて帰郷した天谷は、大正8年（1919年）に茨城県会議員に選出され、地方政治の舞台に立ちました。県議会議員を務める傍ら、大正15年（1926年）または昭和2年（1927年）頃からは真鍋町の町長も兼任し、多忙な日々を送りました。

県議会においては重きをなし、昭和6年（1931年）10月には第36代茨城県会議長に就任しました。議長として県政の舵取りに関わり、その任期は昭和10年（1935年）10月まで続きました。

地方政界での実績を背景に、昭和11年（1936年）には国政への挑戦を決意します。第19回衆議院議員総選挙において、立憲民政党の公認候補として、前職である原脩次郎の後継者として茨城3区から立候補しました。しかし、この選挙では惜しくも当選を果たせませんでした。

第二次世界大戦後の混乱期を経て、天谷は再び郷里の市政に関わることになります。昭和22年（1947年）、土浦市長選挙に立候補し、激戦を制して初当選を果たしました。終戦直後の困難な時代において、初代公選土浦市長として市政の再建に尽力しました。

4年後の昭和26年（1951年）の市長選挙では、茨城県監査委員を務めていた天谷虎之助との選挙戦に臨みましたが、この時は惜しくも敗れ、市長の座を明け渡すこととなりました。さらに次の昭和30年（1955年）の市長選挙でも、現職となっていた天谷虎之助に対して再び挑戦しましたが、返り咲きは叶わず、再び落選の苦渋を味わいました。

二度の敗北にも挫けず、昭和34年（1959年）の土浦市長選挙に三度目の挑戦を行いました。今度こそ天谷虎之助を破り、見事に土浦市長への復帰を果たしました。この当選により、2期目の市政運営が始まりました。

昭和38年（1963年）に行われた市長選挙でも再び当選し、3期目の任期に入りました。市長として通算3期にわたり、土浦市の発展のために力を尽くしました。昭和42年（1967年）まで市長職を務め上げ、長きにわたる公職から退きました。

茨城県議会議員から県会議長、そして郷里土浦市の市長を3期にわたって務めるなど、天谷丑之助はその生涯を通じて地方自治と地域社会の発展に貢献した政治家でした。

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