天野公義

天野公義について

天野公義（あまの きみよし、1921年3月2日 – 1990年7月29日）は、日本の著名な政治家であり、数多くの重要な役職を歴任しました。自治大臣を第24代として務め、国家公安委員会委員長および北海道開発庁長官といった要職も担いました。彼は衆議院議員として11期にわたり活躍し、戦前から戦後にかけての日本の政治に大きな影響を及ぼしました。天野公義の父は、戦前に東京府会議員を務めた天野頼義であり、彼もまた政治の世界に身を置いていました。

来歴

天野公義は東京都の北豊島郡日暮里町で生まれました。旧制府立高校を卒業後、東京帝国大学文学部へと進学し、在学中にはア式蹴球部に所属し主将も務めました。1941年には関東大学リーグで優勝するなど、活発な学生生活を送りました。また、倫理学科では和辻哲郎の下で学びました。大学卒業後は同盟通信社の記者として働きましたが、戦後の1946年と1947年の総選挙には立候補しましたが、いずれも落選となります。

その後、吉田茂内閣で首相秘書官として活動しつつ、東京大学法学部での学びも続けました。1949年には第24回衆議院議員総選挙にて民主自由党公認で東京6区から初当選。これ以降、彼は合計11回の当選を果たしましたが、同時に7回の落選も経験しています。

政治活動

保守合同により宏池会に所属した天野公義は、池田勇人から始まり、前尾繁三郎、大平正芳、鈴木善幸、宮澤喜一といった政治家たちと共に活動しました。文部や大蔵の政務次官としてのキャリアを経て、1976年には三木内閣の改造内閣で自治大臣と国家公安委員会委員長、さらに北海道開発庁長官に就任しました。このような重要ポストに就いていたにもかかわらず、彼は同年に行われた総選挙で落選し、政界の過酷な一面を垣間見ることとなります。

また、1989年には与党単独採決に抗議して、河野洋平や鯨岡兵輔らと共に本会議を欠席するなど、政治的な姿勢を貫きました。最終的に1990年の総選挙において落選し、彼は政界からの引退を決意しました。

最晩年と功績

天野公義は1990年7月29日、東京都文京区の順天堂大学医学部附属順天堂医院にて急性心不全により逝去しました。死没日には勲一等旭日大綬章の追贈と、従七位から正三位への叙位が行われました。彼の政治家としての功績は、その後も多くの人々に記憶され、1990年9月11日には自由民主党葬も青山葬儀所で執り行われました。

天野公義の生涯は、戦後の日本政治の動向に影響を与えた多くの出来事の中で、重要な役割を果たしたことを物語っています。

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