太平洋労働組合書記局

太平洋労働組合書記局について

概要

太平洋労働組合書記局（たいへいようろうどうくみあいしょききょく）は、アジア太平洋地域における労働組合運動の国際的な連携を図るために設立された機関で、プロフィンテルン（赤色労働組合インターナショナル、RILU）のアジア太平洋支部として機能しています。

この組織は、「Pan-Pacific Worker」なる機関紙を発行しており、日本人向けには「太平洋労働者」というタイトルで提供されています。また、他言語においても多様な名称で呼ばれており、中国語では「太平洋職工秘書處」や「太平洋工會秘書處」といった名称が使われています。

歴史

太平洋労働組合書記局は、1927年5月に中国の漢口で開催された会議において設立されました。この会議では、書記局の本部が上海に設置されることが決定しました。創立大会には、ソ連、フランス、中国、オーストラリア、日本、韓国、フィリピン、イギリス、インドネシアといった多国籍の労働組合から参加者が集まりました。

初代の指導者はアメリカ共産党のメンバーであったアール・ブラウダーで、彼の義理の兄弟であるハリソン・ジョージも最初のメンバーの一人でした。その後、1931年にはイレール・ヌーランが上海で逮捕され、書記局の活動が困難な状況に陥ります。

1934年には、日本の熊谷大信が国外追放され、彼の情報が当局に提供されるなど、組織の運営に影響を与える出来事が続きました。1935年にはコミンテルンが第7回世界大会を開き、日本における工作の方針を見直し、太平洋労働組合書記局内にコミンテルン満州部を設置する決定がなされました。

浦潮日本革命者団

1934年の熊谷大信に関する調査資料によれば、浦潮日本革命者団には多くのメンバーが所属していました。彼らは各々の役割を持ちながら、太平洋労働組合書記局の活動に貢献していました。例えば、竹中は日本部主任、鶴岡は国際海員クラブ日本部を担当していました。また、石田（大澤春三）や福田時雄（中村善太郎）といったメンバーも国際海員クラブに関与していました。

これらの組織の活動は、当時の国際情勢のなかで労働運動を組織し、広めるための重要な役割を果たしました。労働組合たちが一堂に会し、意見交換を行い、連携を深めることで、アジア太平洋地域における労働者の権利向上を目指したのです。

結論

太平洋労働組合書記局は、その歴史においてたくさんの課題や困難に直面してきましたが、それでもなおアジア太平洋地域の労働者たちの権利を守るための取り組みを継続しています。この組織は、国際的な労働運動の一翼を担い、各国の労働者が団結してより良い未来を目指すための重要な役割を果たし続けています。

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