太極章

太極章（たいきょくしょう）

太極章は、大韓帝国において1900年4月17日に制定された勲章です。大勲位李花大綬章に次ぐ序列を持ち、国の象徴である太極旗にその名を由来しています。

歴史的背景

太極章は、大韓帝国の文官および武官を対象とし、その職務における功績を評価するために設けられました。大韓帝国勅令第13号の勲章条例によって、大勲位金尺大綬章や大勲位李花大綬章などと共に制定され、国家への貢献を可視化する重要な役割を担いました。

運用

太極章は、勲一等から勲八等までの等級が存在し、それぞれ受章資格や授与される対象が異なっていました。

勲一等太極大綬章: 勲二等太極章を受章済の一品官吏または陸海軍長官で、5年以上の在職期間を有する者に授与されました。大綬は赤地に青い二本線が入った間道織で、正章と副章から構成されました。
勲二等太極章: 勲三等太極中綬章を受章済で、5年以上の在職期間がある者が対象でした。勲一等太極大綬章の副章を兼ねていました。
勲三等太極中綬章: 勲四等太極小綬章を受章済の文武官で、4年以上の在職者に授与。中綬を首に掛けて佩用しました。
勲四等太極小綬章: 勲五等太極小綬章を受章済の文武官で、4年以上の在職者が対象。小綬に李花が付属していました。
勲五等太極小綬章: 勲六等太極小綬章を受章済の文武官で、4年以上の在職者に贈られました。
勲六等太極小綬章: 勲七等太極小綬章を受章済の文武官で、3年以上の在職者が対象でした。
勲七等太極小綬章: 勲八等太極小綬章を受章済の文武官で、3年以上の在職者に授与されました。
勲八等太極小綬章: 3年以上の在職期間が受章条件でした。

基本的には勲八等から順に授与されましたが、役務内容に応じて初受章時の等級が異なる場合もありました。勅任官の場合、一等官を5年以上、二等官を6年以上、三等官を7年以上務めた者は、功績に応じて勲三等太極中綬章が授与されました。奏任官では、三等官以上の陸海軍佐官が9年以上在職した場合、勲五等太極小綬章が授与されました。

判任官の場合は、12年以上の在職で勲七等太極小綬章が授与されました。判任官待遇の官吏や陸海軍軍曹で特に功績を上げた者には、在任期間に関わらず勲八等太極小綬章が授与されました。兵卒であっても、特筆すべき功績を挙げた場合には受章の機会がありました。また、勅奏官や判任官で非常に優れた功績があった場合には、在職年数に関わらず勲章の授与や昇叙が行われました。外国人に対する叙勲については、別途内規が存在していました。

意匠

各等級によって意匠は異なり、材質やデザインに特色がありました。

勲一等太極大綬章: 正章は金製で、中央に太極、四方に白色の光線。鈕は李花の意匠。
勲二等太極章: 金製で、太極と二重光線。裏面に佩用金具。
勲三等太極中綬章: 章と鈕のデザインは勲一等と同様。中綬を首に掛けて佩用。
勲四等太極小綬章: 金製。鈕のみ正円形。略綬は三太極。
勲五等太極小綬章: 鈕のみ銀製。略綬は三太極。
勲六等太極小綬章: 銀製。略綬は三太極を二重に縁取り。
勲七等太極小綬章: 銀製。略綬は蝶型で太極。
勲八等太極小綬章: 銀製。略綬は蝶型で三太極。

小綬章は鈕で章を繋ぎ、左胸に佩用しました。

脚注

参考文献
《고종실록》
《순종실록》
이강칠 (1999), 《대한제국시대 훈장제도》, 백산출판사. ISBN 9788977392595

外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、太極章など大韓帝国の勲章に関するカテゴリがあります。
대한제국시대에는... - 国家記録院による大韓帝国の勲章解説ページ
《구한국훈장도》(舊韓國勳章圖) 원문보기 - 大韓民国国立中央図書館
태극장 - e뮤지엄
훈일등 태극대수장 정장 - e뮤지엄
* 훈이등 태극장 겸 훈일등 부장 - e뮤지엄

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